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久しぶりにセントレアに行ってきた。お目当ては・・・

▼久しぶりにセントレア(中部国際空港)に出かけてみました。以前に出かけたのは、2015年1月なので、もう8年も経っています。

▼今回のお目当ては、展示されてもうだいぶ経ったボーイング787型機を見るためです。

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ボーイング787初号機

▼セントレアには、ボーイング787型機の初号機が展示される「フライト・オブ・ドリームズ」という複合商業施設が設置されています。そこを遅ればせながら訪ねてみました。

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ド迫力です。

▼2015年7月に初号機はボーイング社からセントレアに寄贈され、2017年4月に「フライト・オブ・ドリームズ」の起工式が行われ、同年12月に建物に機体が入りました。

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フライト・オブ・ドリームズの建物

▼787型機がセントレアに寄贈されたのは、この飛行機の機体の約35%が中部地域で製造されており、その部品がセントレアから大型貨物機「ドリームリフター」で米国のボーイング社の最終組み立て工場に輸送されており、セントレアが部品の一部保管を通して協力してきたからだそうです。

▼2018年10月に「フライト・オブ・ドリームズ」がオープンして、4年余り。多分、最初の1年余りは大盛況だったでしょうが、その後のコロナ禍で賑わいは消えてしまったことでしょう。

▼「フライト・オブ・ドリームズ」にはスターバックスといったカフェなどの飲食店も併設されており、イートインで、巨大な787号機を間近に見ながら飲食ができるのが魅力だったはずです。

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階段を上がってコックピットを見学できます。

▼さらに2021年12月にこの施設はリニューアルオープンしています。私は平日のお昼に訪れましたが、非常に空いていました。残念ながら飲食店も何店かは閉店したままです。

▼この施設の1階は「フライトパーク」として無料で航空や空港について学べる無料エリアがあります。「展示エリア」では映像やパネルで航空や空港が楽しく学べるようになっています。

▼787号機のコックピットも見学できるようになっており、最新の飛行機のコックピットを間近に見ることができます。

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787のコックピット

▼エンジンはロールスロイス製で、これも間近に見ることができます。近くで見るとなんと巨大なことか。

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ロールスロイス製のエンブレムが付いているエンジンナセル

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ゆうに人一人が立つことができそうなエンジン

▼「キッズエリア」では子供たちが遊具で遊びながら本物の飛行機を間近で感じるようになっています。

▼私は幸運にもほとんど誰にも邪魔されずに巨大な787号機を見学でき、撮影することができました。しかし、施設としてはコロナ禍を過ぎてどう施設の賑わいを取り戻していくかが課題かもしれません。

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温泉街の真上にある空港へ。【南紀白浜空港】

▼先月の連休に久しぶりに南紀白浜へ行ってきました。先日の台風では、有名な三段壁の岩石が一部崩落してしまったというニュースも報じられましたが、訪れた日は穏やかな天候の日でした。

▼南紀白浜は子どものころに夏休みになると海水浴に連れて行ってもらった思い出の場所です。当時は旧国鉄の急行「きのくに」や特急「くろしお」で白浜まで行きましたが、今回は、クルマで阪神高速湾岸線と和歌山自動車道、湯浅御坊道路などを利用して、約2時間で到着しました。

▼白良浜や円月島などの名所のほか、最近ではパンダの飼育で有名なアドベンチャーワールドがあります。

▼しかし、なんといっても温泉地として古くから知られています。さらにこの温泉地には空港があります。1968年に1200メートルの滑走路を持つ南紀白浜空港が開港。当時は、東京、大阪、名古屋と結ぶ航路がありました。しかし、その後、大阪、名古屋航路は廃止され、東京路線が残りました。

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▼1996年には東側の隣接地に1800メートルの新滑走路が設置され、その後2000メートルに延長されました。

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▼この空港は県庁のある和歌山市からははるか南にあり、空港の目的はビジネスと言うよりは、温泉などの観光目的がほとんどです。空港法に基づく地方管理空港に分類され、和歌山県が設置・管理を行っています。

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▼先代の空港はかなり規模が小さいもので、その当時見学した時には、冗談で航空券の確認は到着したキャビンアテンダントが行うのではないかと笑っていたところ、本当に降りてきたCAが切符のモギリをしていたので驚きました。また、警備員も自転車で飛行機が到着する前にどこからとなくやって来て、飛行機が飛び立つと、再び自転車でどこかへ帰っていきました。

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▼現在、日本航空の東京便が毎日3往復就航しており、機材はエンブラエル190となっています。空港のターミナルビルも立派になりましたが、1日3往復の便数では手持無沙汰は否めません。

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▼南紀白浜発は早朝、お昼及び夕方の3便が飛び立つ以外はチャーター便がない時は、ターミナルビルには人影が余りありません。売店や食堂の店員さんも暇そうにしていました。

▼最初に空港が設置されてから今年で50周年になりますが、地方空港は前回紹介した鳥取砂丘コナン空港と同様、なかなか経営は厳しそうです。

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▼最後に南紀白浜の名所のひとつである千畳敷をご紹介して今日はおしまいです。

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▼千畳敷の動画もどうぞ。

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漫画の主人公の名前の空港へ。【鳥取砂丘コナン空港】

▼だいぶ前の話で恐縮ですが、5月中旬に鳥取に出かけてみました。大阪からだと、中国自動車道と鳥取自動車道で約2時間です。鳥取自動車道は通行料が無料なので、助かります。

▼鳥取と言えば、やはり砂丘。まずは砂丘を見学に。久しぶりに訪れましたが、砂丘に変わりはありません。しかし、観光客には変化が。外国人が増えています。しかもアジア系の観光客が。ここにもインバウンドの影響が。

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▼曇り空ではありましたが、かなりの観光客が来ていました。いつ来ても、日本の風景とは思えないエキゾチックな風景です。

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▼砂丘と海のコントラストがなかなか普通では見れない風景と思いましたが、先日のブラタモリでは日本には砂丘が多く存在するそうです。見慣れない風景ではなさそうです。

▼砂丘を後にして、次に向かったのが空港です。人口が少ない鳥取県にも関わらず、県内には2つの空港があります。東部にある鳥取砂丘コナン空港と西部にある米子鬼太郎空港です。どちらも、漫画の主人公の名前が付けられているところが面白いです。

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▼鳥取砂丘コナン空港は、空港法に基づく地方管理空港で、鳥取県が設置・管理しています。コナン空港という名前は愛称です。

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▼空港は鳥取市内から約7キロ北西の砂丘地帯にあります。1967年に供用開始し、1990年に1200メートルから2000メートルの長さに延長された滑走路を持ちます。滑走路は1本のみで、平行誘導路もなく、ターニングパッドが設置されています。滑走路の南側にはターミナルビル、貨物ビル、管制ビルがあり、エプロンには中型ジェット機用バースが3つ、小型機用バースが8つ、ヘリコプター用のバースも東側に2つ設けられています。

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▼2017年の年末には空港の運営を民間に行わせるコンセッション方式を採用する方針を公表し、2018年7月から鳥取空港ビル株式会社が運営に当たっています。訪れた5月はまだ、運営は県の直営でした。

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▼2015年4月に大阪航空局鳥取空港出張所は閉鎖され、航空管制は大阪空港で行われています。現在鳥取・東京羽田との間に全日空が5便就航しています。鉄道は、山陰本線というローカル線と智頭急行線経由の短絡線がありますが、東京との所要時間はかなりかかります。しかし航空路では1時間15分しかかからず、意外に東京と直結しています。

▼最後に、動画をアップして今日はこの辺で。

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久しぶりにStar Alliance で羽田へ。【東京プチツアー1】

▼長い間東京へは行っていなかったので、衝動的に行くことに。この日は、浜松で不発弾処理が行われるということで、新幹線はダイヤに乱れが生じることが予想されました。そこで、今回は空路で上京することになりました。
 
▼空港バスで出かけてもよかったのですが、思わぬ事故渋滞やコストを考え、阪急、モノレールで伊丹空港へ行くこととしました。
 
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▼前日までのネット予約で新幹線のEX-ICより安く行けました。特割で10,890円。8時ちょうど発で、機材はスターアライアンスのラッピングされたボーイング777型機でした。
 
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▼隣には、最新鋭機のB787型機も並んでいます。8時発の後先は787型機でしたが、迷いながらも777型機に乗ることとなりました。
 
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▼離陸については、管制官からの指示で20分近く滑走路で待たされ、羽田へは遅れて到着しました。直前に予約を入れたので、後方右側の通路側の座席しか指定できませんでした。ここは、何かのコンサートへ出かける中年のおばはん軍団が羽田に着くまでおしゃべりをしてうるさく、イヤホンで機内音楽をガンガンにして聴いていました。
 
▼窓側ではないので、外の様子はさっぱりわかりません。さらに、おばはんの騒音攻撃で辟易していましたが、羽田までの飛行は極めて順調でした。
 
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▼ANAで羽田に着いたので、第2ターミナルビルのデッキで少し発着する飛行機を見学。さすがに羽田はいつ来ても、機材が多くて見ていて楽しいです。
 
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▼室内展望室も、冬の寒い時期は重宝しますね。
 
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▼もっと長い間羽田にもいたかったのですが、今日は乗りテツが目的なので、早目に切り上げ、地下の京浜急行の駅へ向かいます。
 
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国内線はここでもやはり・・・【セントレア訪問記】

▼わが国の国内線は伊丹空港もここも同じです。すなわち、ワイドボディの機材は少なく、小回りの利く経済的な小型機が中心です。スカイデッキを挟んで北側が国内線のエプロンになります。まずは、ANAのエアバス320型機。久しぶりにA320に会いました。

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▼つづいてはJALのボーイング737-500型機。「JAL EXPRESS」の表示と旧塗装の機材です。尾翼には鶴のマークがありません。ロゴも旧のまま。

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▼見事に小型機だらけの国内線です。セントレアにはこれも就航しています。黒の機体がシックです。スターフライヤーの機材ですが、A320です。機体番号(レジ)はJA21MCとあります。2013年9月登録の比較的新しい機材です。

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▼これまで日本の航空機には黒の機体はなかったので新鮮に映ります。

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▼いちど搭乗してみたい航空会社ではありますね。セントレアからは福岡線が一日3往復就航しています。「City of Kitakyushu」と機体には表示があります。

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▼こちらは新ロゴの表示、尾翼は鶴マークの「JAL EXPRESS」のB737-800型機。主翼のウイングレットが目立ちます。

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▼先祖返りして、元の鶴マークに戻りましたが、これはこれで新鮮ですね。

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▼真後ろはこんな風に見えます。

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▼搭乗ブリッジが付けられたANAのA320型機。セントレアは割合A320型機が多く運航されているのかなぁ。

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▼小型機の多い中、やっとワイドボディのB767型機に出会えました。

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▼セントレアの2013年の国内線の航空旅客数は540万人、発着回数は5.8万回だそうです。2014年6月1日現在で、国内線では19都市に向け78便が運航されています。北海道、九州、成田及び羽田が主な行先です。羽田線は意外です。新幹線との競合でいえば、アクセスを考慮すれば新幹線が勝つような気がしますが、その先の国際線との連絡を考えると勝機はあるようです。

▼今日のおしまいは、夕陽に染まる滑走路の飛行機です。綺麗です。さすが海上空港です。機材はANAのボンバルディアDHC8-Q400の「エコボン」です。今日はこの辺でチャオ。

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見慣れない航空会社も・・・【セントレア・国際線】

▼久しぶりのセントレア。訪れた1月3日は航空機の数も少なく静かな空港でした。海上空港ということで、風が強く寒かったのですが、航空機と自然とのコントラストは素晴らしいものがあります。写真は夕陽をバックに着陸するANAのボンバルディアDHC8-Q400、「Eco Bon特別塗装機」です。

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▼では、セントレアで記録した航空機の数々のうち、まずは国際線からご紹介しましょう。これはあまり見ない航空会社です。2010年2月に就航を開始したエティハド航空です。アラブ首長国連邦のアブダビを拠点とした航空会社で、ドバイを拠点とするエミレーツ航空と並ぶアラブ首長国連邦の代表的な航空会社だそうです。

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▼世界の3大航空連合には加盟していませんが、アライアンスを越えた多種多様なコードシェアで拡大を図っています。エアライン・レイティングス・コム(AirlineRatings.com)発表した2015年における最も安全な航空会社の一つとして数えられています。http://www.airlineratings.com/news/425/worlds-safest-airlines-for-2015

▼セントレアで見かけたエティハド航空の機種はB777-300ERです。尾翼のエンブレムが威厳がありカッコいいです。

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▼続いては、同じくエアライン・レイティングス・コムで2015年におけるもっとも安全な航空会社の一つとしてあげられているキャセイパシフィック航空のA330型機です。香港まではのフライトは4時間35分を予定してします。JALとのコードシェア便です。

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▼セントレアのスカイデッキからは操縦席もよく見えます。パイロットは離陸までのチェックの最中でしょうか。

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▼次に、2014年12月にバンコク線の機材をB787型機に変更して、セントレアの定期国際線で初の787型機の運航となったタイ国際航空です。

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▼部分的な写真でよくわからないかもしれませんが、エンジンカバーのギザギザが特徴的なので787型機とわかります。ANA以外の787型機を初めて記録しました。

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▼おしまいはフィリピン航空のA321です。2014年12月より就航したセブ線です。 

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▼この時間はあまり多くの国際線が発着していないので、かなり寂しい感じでした。2014年6月1日現在で、国際線は、27都市週297便が運航されているので、時間帯によっては賑やかなのかもしれませんね。多くは東南アジア、中国・台湾方面に飛んでいるそうです。今日はこの辺で。チャオ。

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関空に比べて健全経営ではあるが・・・【セントレア】

▼名鉄の空港アクセス特急「ミュースカイ」に乗車して、中部国際空港(セントレア)に向かいました。2000系も撮りたかったのですが、ご存知のとおり中部国際空港のミュースカイ専用ホームはホームドアが設置されていて、車両の撮影は困難です。

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▼ホームドアと言ってもこの駅のドアは前面が覆われていて、全く撮影に不向きです。

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▼2000系を撮影しようとすれば、名古屋駅とか神宮前とかがいいのでしょうか。

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▼それはともかく、久しぶりのセントレアです。鉄道駅から空港へのアクセスは人に優しい作りになっていてスムーズに移動が可能です。階層移動のない旅客ターミナルビルはバリアフリーの進んだ最先端のユニバーサルデザインとなっています。

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▼セントレアの運営母体の正式名称は「中部国際空港株式会社」。設立は1998年5月。資本金836億6,800万円。主要な株主は国、地元自治体、民間企業及び団体の合計1,071名から構成されています。従業員数は218名(2014年3月末現在)。グループ会社を入れると866名の従業員数となります。

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▼開港は2005年2月。旅客ターミナルビルの年間取扱能力は1,700万人。スポット数は70。運用は24時間が可能。滑走路は3,500mが1本。2013年実績で年間離発着回数が9万回、年間航空旅客数が987万人にのぼります。

▼中部国際空港(株)は法制上は「中部国際空港の設置及び管理に関する法律」(中部法)により指定された株式会社として、その運用を任されています。セントレアは成田空港、羽田空港、関西空港と同様、国が強く関与する「国際拠点空港」として位置づけられ、政府による株式の引き受け、債務保証、無利子融資などが行われ、税制上の特別措置も配慮されています。

▼株主構成をみてみると、国が40%、地方自治体(愛知県、岐阜県、三重県、名古屋市)が10%、あとの50%を民間が引き受け、地元のトヨタ自動車、中部電力、JR東海、三菱東京UFJ銀行、名古屋鉄道などが名をあげて、中部の経済界が一丸となって支援をしています。

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▼民活空港の先駆けとしては関西空港がありますが、セントレアと同時に海上空港であり、建設に多額の費用がかかったため、膨大な借金を抱えています。セントレアでは関空を教訓として、コストカットを図り、政府からの赤字補てんの補給金もなく、健全な経営に努めています。これは、世界的な規模で展開し、健全経営で知られているトヨタ自動車などの強力な支援を受けていることも、大きい要因であると思われます。

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▼訪れた1月3日の午後は離発着する航空機も少なく、撮影にはちょっとというコンディションでした。特に国際線は時差との関係もあるのかもしれませんが、ほとんどその機影を見ることはできませんでした。

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▼こんな状況で大丈夫なんだろうか。と心配になってセントレアの決算説明資料を見てみると、意外な数字が現れてきます。2013年3月期の資料によると、連結決算で、売上高は460.1億円(前年度比32.9億円増)、営業利益は54.2億円(同13.7億円増)経常損益は54.2億円(同17.7億円増)、当期純損益は33.2億円(同18.9億円増)となっています。

▼航空旅客数は987万人(前年度比107.2%増)、航空機発着数は9.0万回数(同108.5%増)、国際線貨物取扱量は14.6万トン(同135.9%増)、来場者数は1,164万人(同102.2%)となっています。

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▼積極的な誘致活動により国際線便数の増加、景気回復によるビジネス需要の回復、ボーイング787型機の部品輸送の取り込みなどに助けられ、好調な実績を残しています。

▼今後の課題としては、航空需要の回復への対応として、駐機スポットの更なる整備やバス搭乗口の増設・整備が必要としています。また、開港10周年を節目とした新たな空港の賑わい・魅力の創出として、商業施設のリニューアル、免税品店の増床、免税品目の拡大が必要としています。

▼財務基盤の強化として、収益体質の強化、累積損失の解消、有利子負債の圧縮が必要としています。

▼今後は、国際情勢、景気の状況を見据えながら更なる発展を予測することになるのでしょうが、なかなか自己の努力だけでは何ともならないのが、航空業界の難しいところではあります。そういう観点から2014年度の業績予想も手堅く見込んでいるところがトヨタ流の経営マインドといったところでしょうか。

▼さて、次回は、セントレアの航空機たちをご紹介しましょう。今日はこの辺で。チャオ。

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ついに来る日が来ました。【スカイマーク民事再生手続開始】

▼1月28日にスカイマークは民事再生手続開始の申立てを東京地方裁判所に行いました。今後は、支援の意向を示している投資会社インテグラルに資金支援、収支改善支援及び運営支援などを受けて事業再生に取り組むこととなった旨の発表を併せて行いました。

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2015年1月1日福岡空港のB737-800型機

▼申し立ての理由としては、2012年6月からエアバスA330型機10機のリースを受けてきたが、2014年1月頃からの急激な円安の進行により、ドル建てのリース料の支払いが大きな負担になってきたこと、LCCの増加など航空他社との競争の激化、想定を超える円安の進行、燃料費の高止まりなどの影響により業績の著しい悪化を引き起こしたことがあげられています。

▼さらに、2011年2月にエアバス社のA380型機6機の購入契約を締結したが、その売却代金などの支払を巡る交渉が難航し、2014年7月に契約解除及び7億ドル(約830億円)の解約違約金の支払に関しての通知を受け取るに至ったことにより、解除違約金の支払いが発生すると、厳しい財政基盤がさらに悪化することも懸念されるとしています。

▼この間、業績の悪化に対しては、不採算路線の運航休止などのコスト削減に努めたが、徹底したコスト削減を実現するには至らず、抜本的な行政改善にはつながらなかったとしています。
◎スカイマークIR情報:http://www.skymark.co.jp/ja/company/investor/150128_ir_2.pdf

▼スカイマークの2014年3月期の決算説明会資料によると、2012年3月期の経常利益は157億円、当期純利益は77億円、2013年3月期の経常利益は81億円、当期純利益は38億円、2014年3月期の経常利益に至っては40億円の赤字、当期純利益も184億円の赤字に転落しています。

▼キャッシュフローを見てみても、2012年3月期には営業キャッシュフローが96億円、財務キャッシュフローが176億円、2013年3月期にはそれぞれが11億円、マイナス3300万円となり、2014年3月期には営業CFは3億、財務CFはマイナス4億円となっています。手元の現金残高は2012年3月期には306億円、2013年3月期には231億円、2014年3月期には71億円しか残っていません。

▼スカイマークを取り巻く経営環境はどんどん厳しくなっていたのは事実です。日本航空、全日空の2大航空会社の寡占状態に風穴を開けようとして1996年に設立され、1998年に運行を開始したスカイマークですが、LCC各社の本格的な運航により、スカイマークの存在意義が薄れ、経営破たんした日本航空が再生し、LCCと2大航空会社とのはざまでもがき始めたことが影響しています。

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2015年1月1日福岡空港のA330型機

▼復活したJALが割増料金で提供している「クラスJ」と同じ広めのシートを安く提供すれば競争力はあるとして、A330型機の導入を推し進めました。それが、急激な円安の進行により、ドル建てのリース料が経営に負担となり、裏目に出ました。

▼スカイマークの救世主であった前社長の西久保愼一は、生産性向上やコスト削減を重視し、現場からは反発を受け、整備士が大量に退職するトラブルもありました。また、乗務員の制服を廃止し、ポロシャツに統一したり、客室乗務員の制服をミニスカートにして、セクハラ騒動を起こしたりもしました。

▼しかし、西久保氏の大きな失敗は、急激な円安を見通せなかったこと、それによって、A330型機のリース料金が負担となったこと、国際線への進出のために購入予定であったエアバス380型機の代金が跳ね上がったことなどにより、財務状況が一気に悪化したことであります。

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2009年2月神戸空港、いまはなきB767型機

▼さらに、支援を求めた日本航空との共同運航については、民主党政権下で経営再建が行われたJALに対して、現在の政権党である自民党などの族議員や国土交通省が反発しており、JALとANAと両方の共同運航を行うように圧力がかかったようです。

▼スカイマークの経営破たんに至るまでには、JALとANAの両社との共同運航の話や経営支援が何回も出たり消えたりしましたが、これも、政治家や国土交通省の介入による混乱によるものとの話もあります。

▼新社長の有森正和氏は今回の事態に対して陳謝するとともに、当面運行を継続するものの、A330型機の運航は中止し、2月からの運航ダイヤからは12路線で便数を減らし、将来的には石垣、宮古両空港からの撤退も検討していることを明らかにしました。また、3月からはJAL、ANAと両社との共同運航も前向きに検討していることも明らかにしました。
◎スカイマーク・プレスリリース:http://www.skymark.co.jp/ja/company/press/150129_press.pdf

▼今回のスカイマークの経営破たんは、燃料費や為替相場の影響、政治的介入、国土交通省のポリシーのなさなど、我が国の航空業界の歪み、難しさを浮き彫りにした騒動ではありました。

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ハッピーホリディー。【伊丹空港の風景】

▼祝日の夜を皆様いかがお過ごしでしょうか。早いもので、あと少しで2014年も終わります。今回は、年の瀬の風物詩を最初にアップしてみましょう。

▼先日訪れた伊丹空港での一コマ。JALのチェックインカウンターでは、クリスマスツリーが綺麗に飾られていました。

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▼南ターミナルのANAのカウンターにはツリーは見当たりませんでした。一度経営破たんした会社がツリーを飾り、経営が順風満帆な会社がツリーを飾らない。これにはなにか意味があるのでしょうか。

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▼さて、デッキに出て、空港に西側にある空港消防署では、こんな設備が設置されています。これはなんでしょうか。

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▼特殊消防車の横には、組み立て式の展望台のようなものがあります。これは、災害などの緊急時に臨時でこしらえられる指揮所なんでしょうか。面白いものを見ることができました。

▼30倍ズームのカメラだと、面白いほどにアップが撮れます。機体を支える脚と車輪。これはB777のものです。B777の車輪は1つの脚に3×2のタイヤが履かされているので、機種がすぐにわかります。

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▼飛行機のフロントガラスもこれほどに撮れます。中のパイロットが何かしているのを見て取れます。

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▼この機種は全体ではこういう風になります。

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▼ノーズのレーダーが格納されている部分が特徴的だと思いますがいかがでしょうか。B767型機です。

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▼機材の下部にある荷物室への積み込み作業もこんな感じです。

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▼到着して移動中のJALのB777。このB777の荷物室が上の写真です。

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▼さて、今日の動画をご紹介しましょう。ANAのB737-500、スーパードルフィン。エンジンのカバーにイルカの絵が描かれているのが特徴です。

▼同じ小型機ですが、JALの機材はEMRAER170です。経営破たん後の機材はボーイング以外にもブラジル製の小型機も導入しています。この機材は76人乗りで、全長は約30m。B737-500は126人乗りで、全長は約31m。大きさはほぼ同じようなものですが、EMBRAER170が2-2シートなのに対して、B737-500は3-3シートなので座席数が異なります。そのため前者はボディが太めです。

▼それにしても、小型機はなんなく宙に浮いて、離陸していきます。鳥のように身軽な感じがしますね。B737-500には搭乗したことがありますが、EMBRAER170には搭乗していないので、いつか乗ってみたいです。今日はこの辺で。チャオ。

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JAL EXPRESSがJALになった訳。

▼航空業界では、機材の塗装は一番目立つ広告の媒体と言えるでしょう。その塗装は、航空会社のイメージを映し出す鏡ともいえるものかもしれません。

▼JALグループは、経営破たんから再生を図り、2011年4月1日より、「新生JALからの約束・決意を形に」として、新しいロゴマークを採用することとなりました。

▼その理由としては、「JALグループ全社員が創業当時の精神に立ち返り、これまで培った『おもてなしの心』を守りつつ、未知の領域に足を踏み出して果敢に挑戦していく決意として、新しいロゴを設定」することとなったものです。

▼新しいロゴマークの「鶴丸」は1959年に国際線の開設やジェット旅客機到来に時代に採用されたもので、原点に戻ったようです。

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「鶴丸」の復活したB767の尾翼

▼「鶴丸」の復活とともに、機体の塗装は白一色になりました。これはこれで新鮮なイメージではありますが、うがった見方をすれば、鶴丸と、JAPAN AIRLINESの表示を消せばすぐに売却ができる都合のよさもあるようです。再建会社としてはコスト意識や効率性は重要な課題ではあります。

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シンプルな機体となったB777

▼航空機の塗装では、ロゴマークの変更があった後も、変更前のロゴを塗ったままの機材も多く存在します。新生JALになる前、すなわち、JASとの経営統合後のロゴのままの機材もまだ、多く見られます。

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旧塗装のJ-AIRのEMBRAER170

▼これは、実際に運行についている機材については、次の点検時までそのまま飛ばしているため、旧塗装の機材がどうしても出てくるためでしょう。

▼今回気になったのは、ジャルエクスプレス(JAL EXPRESS)の表示のある機体でした。ジャルエクスプレスは、小規模路線や地方空港同士の路線を運行するJALの子会社として1997年4月に設立され、大阪伊丹空港に本社と拠点を置いてスタートしました。

▼発足当時は、客室乗務員が「スカイキャスト」と呼ばれ、赤色の制服着用し、コスト削減のため、機内清掃も客室乗務員が行うなど、新しい試みが行われました。

▼しかしながら、JAL本体の経営危機などにより、国内の多くの機材が小型機中心となり、JALからの受託路線も増え、当初のジャルエクスプレスの趣旨が薄れ、2014年3月に、JALはジャルエクスプレスを同年10月1日をもって吸収合併すると発表されたことにより、ジャルエクスプレスの名は消えました。

▼しかし、動画のように、まだジャルエクスプレスの表示のある機材は見ることができます。一方、1996年に発足したジェイエア(J-AIR)は地方空港間を結ぶコミューター路線専門の航空会社として、広島西飛行場、名古屋空港、中部国際空港と拠点を移し、現在は大阪伊丹空港をその拠点としています。

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着陸したジェイエアのEMBRAER170

▼ジェイエアはジャルエクスプレスとは異なり、新生JALになったいまも、子会社として存立しています。先日の大阪伊丹空港でも多くのジェイエアの機材を目にすることができました。

▼いろいろな変遷を目にすることができた伊丹空港ウォッチングではありました。というわけで、今日はこのへんで。チャオ。

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