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2023年7月

117系が京都鉄道博物館に新に収蔵されました。

▼新快速などの運用ため開発された117系電車が京都鉄道博物館に新たに収蔵され、2023年7月29日に収蔵記念式典が行われました。

https://www.westjr.co.jp/press/article/items/230728_00_press_kyotomuseum117.pdf

▼京阪神地区で1980年に運用開始され、中京地区で1982年に運用開始された117系が、JR西日本に引き継がれ、2023年7月21日に定期運用を終了しました。(JR東海に引き継がれた117系は2013年3月にすでに運用終了)

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湖西線で運用中の117系@京都駅

▼京阪神地区では、「シティーライナー」、中京地区では「東海ライナー」という愛称で運用を開始しました。

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屋外に展示中の117系@リニア・鉄道館

▼JR西日本管内では、京阪神地区での新快速の運用を外れてから、湖西線、和歌山線などで運用されたほか、岡山地区でも運用がありました。

▼117系は定期運用では終了しましたが、「WEST EXPRESS 銀河」としてリニューアルされて現役で運用されていますが、また、往年の車両が姿を消しました。

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WEST EPRESS 銀河@京都鉄道博物館

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特急「しなの」に新型車両が投入されます。385系量産先行車の新製

▼JR東海は、特急「しなの」に使用している383系振子式車両の後継車両の新製することを、7月20日に発表しました。

https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000042834.pdf

▼特急「しなの」は主に名古屋・長野間で運転される特急列車で、振子式車両である383系を運用しています。

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383系@名古屋駅

▼特急「しなの」が運転される中央西線はカーブが多く、スピードを落として走行する箇所が多いため、所要時間が長くなりがちです。また、カーブでは遠心力が働くため、乗り心地が悪くなりがちです。

▼そこで、振子制御技術の採用により、車体を傾斜させることで、カーブでもスピードを落とさずに走り、遠心力を緩和することができるようになります。

▼現在、383系は国内最速でカーブを走行することができます。383系は1995年から運用が始まり、現在、名古屋・長野間で1日13往復が運転されています。

▼383系の後継車両として、次世代振子制御技術を採用した385系の量産先行車を導入することが今回発表されました。

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▼385系では、車上のジャイロセンサにより、車両とカーブの位置関係を常時監視し、カーブ開始位置を正確に検知することで、乗り心地がこれまでより向上します。(乗り心地評価指標が383系に比較して約15%改善)

▼さらに、車両の揺れが改善され、カーブ通過時の乗り心地もより向上するとのことです。

▼また、安全性の向上として、HC85系と同様に、車両機器の稼働状況や故障状況等を遠隔で常時監視する状態監視システム(DIANA)や、車内防犯カメラ等の安全設備を導入するそうです。

▼315系と車体長・ドア位置を統一させ、開口幅の狭いホーム可動柵を採用できるようになり、低コストでホームドアを設置することができます。

▼エクステリアとしては、「アルプスを翔ける爽風」をテーマに、前面展望が楽しめる先頭車両とします。

▼量産先行車は1編成・8両を2026年度に新製し、走行試験を約1年間実施し、その後量産車は2029年度頃を目標に導入する検討を進めているとのことです。

▼JR東海では、HC85系に引き続いて、特急車両の更新が積極的に続きます。

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キハ85系が本当にJR東海では営業運転を終了しました。

▼2023年7月1日(土)より、JR東海ではキハ85系で運転していた特急列車を新型のHC85系に統一しました。

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特急「ひだ」@名古屋駅

▼それに伴い、6月24日(土)、25日(日)に「ありがとうキハ85系南紀」号の運転が名古屋・新宮間でありました。

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特急「南紀」@名古屋駅

▼「ありがとうキハ85系南紀」号は新宮方から、キロ85-0+キハ84-200+キハ84-300+キハ85-1209+キハ84-200+キロ85-0の特別編成の6両編成となっています。

▼また、7月8日(土)、9日(日)には「「さよならキハ85系」号の運転が名古屋・高山間でありました。

https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000042712.pdf

▼「さよならキハ85系」号は、7月8日(土)の名古屋発の編成では、名古屋方から、キハ85-1209+キハ85-1100+キハ85-200+キハ84-300+キロ85-0と、7月9日(日)の名古屋発の編成では、名古屋方から、キハ85-0+キハ84-300+キハ85-200+キハ85-1100+キハ85-1100となっています。

▼7月9日(日)の高山発の編成では、7月8日(土)名古屋発の編成と7月9日(日)名古屋発の編成が連結されて、計10両編成という超大編成で、名古屋に帰ってきました。

▼このイベントをもって、JR東海ではすべてのキハ85系の運転はなくなりました。

▼これでキハ85系の姿がもう見られないかというと、まだ見られる路線があります。

▼それは、JR東海から京都丹後鉄道に譲渡されたキハ85系があるからです。

▼京都丹後鉄道の安全報告書2022によると、キハ85-3とキハ83-12が2023年3月7日に西舞鶴運転所に搬入され、キハ85-6とキハ85-7が3月35日に同運転所に搬入されました。

https://trains.willer.co.jp/safety/prevention/safety_report/pdf/2022.pdf

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西舞鶴運転所のキハ85系

▼同報告書によると、キハ85-3とキハ85-12は営業車両として使い、キハ85-6とキハ85-7は部品取り車として使うとのことです。

▼なお、譲渡を受けたキハ85系の型式は次のように変更となりました。
キハ85-12⇒KTR8501(営業車両)
キハ85-03⇒KTR8502(営業車両)
キハ85-06⇒KTR8503(部品取り車両)
キハ85-07⇒KTR8504(部品取り車両)

▼今後は、機関や変速機等の全般検査を行い、KTR使用に改修後、運用開始となるとのことです。

▼京都丹後鉄道でのキハ85系は2両編成での運用で、4両編成での運用はないようです。したがって、JR西日本への乗り入れはなく、KTR線区内での運用になるもようです。

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北陸新幹線の敦賀延伸で681系683系はどうなるのか?

▼北陸新幹線の金沢・敦賀間の開業の2024年春をめざして急ピッチで工事が進められています。金沢から敦賀までの125kmは、現在独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が建設主体となって工事を行っています。

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▼2024年春の開業後はJR西日本が運営することになります。JR西日本では、2023年2月28日付で、国土交通大臣に鉄道事業法第28条の2に基づき、北陸線(金沢・敦賀間)の廃止届書を提出しました。

▼北陸線は、米原・金沢間を結ぶ、全長176.6kmの路線で、JR西日本が1982年4月に日本国有鉄道から第1種鉄道事業を承継し運営してきました。しかし、金沢・敦賀間は北陸新幹線の開業に伴い、JR西日本から経営を分離することから、今回の廃止届書の提出となりました。

▼そこで、注目されるのが、現在、大阪・金沢間、名古屋・金沢間で運行されている特急「サンダーバード」及び「しらさぎ」の動向です。この区間の特急に運用されている車両は681系、683系の2形式です。

▼681系は1995年に量産型がデビューし、102両が製造されました。

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681系非貫通型先頭車@金沢駅

▼681系は特急「雷鳥」及び「スーパー雷鳥」に運用されている485系の置き換え車両として開発され、踏切のある区間での130kmの営業運転、さらに踏切のない湖西線、北陸トンネル内での160km運転にも対応できる性能を持ちます。

▼また、683系は、2001年から2011年に270両が製造された681系の増備車として登場しました。

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683系貫通型先頭車@大阪駅

▼先頭車両の形状には681系同様、貫通構造と非貫通構造の2種類が存在しますが、多客時の増結や多線への転用を考慮した結果、貫通型の先頭車が増加しています。

▼現在、681系が主に「しらさぎ」、683系が「サンダーバード」で運用されています

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681系「しらさぎ」@米原駅

▼2024年春に北陸新幹線が金沢から敦賀まで延伸されると、681系、683系で運用されている特急「サンダーバード」及び「しらさぎ」はどうなるのでしょうか。

▼当然、金沢・敦賀間は北陸新幹線が運転されるので、敦賀・大阪間、敦賀・名古屋間での特急運転に短縮されることになります。そうすると、現在運用されている681系、683系には余剰が生じることが考えられます。

▼その予兆として、683系の一部が金沢総合運転所の所属を離れ、2023年春のダイヤ改正に合わせて、吹田総合車両運転所に転属となりました。

▼かつて、北陸新幹線の金沢までの延伸により、余剰となった683系が特急「こうのとり」及び「くろしお」などへ転用され、これまでの交直流両用車両から直流専用車に改造されました。

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289系「こうのとり」@新大阪駅

▼2024年春の北陸新幹線の敦賀までの延伸により、交直流流用車両は必要がなくなるため、余剰とならない車両でも直流専用車への改造が行われる可能性もあります。

▼北陸新幹線の敦賀延伸で、681系及び683系がどうなるのか、その動向が今後注目されます。また、在来線特急の運転区間短縮でどのようなダイヤ改正になるのか、こうした点も目が離せません。

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