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2022年11月

泉北高速鉄道が新型通勤車両を導入。【9300系】

▼泉北高速鉄道は、新型通勤車両「9300系」を導入すると、11月11日に発表しました。

https://www.nankai.co.jp/library/groupinfo/news/pdf/221111_1.pdf

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▼新型車両は南海電鉄の8300系をベースにして投資額を抑制しながら、泉北高速鉄道の個性を生かしたデザインを採用します。

▼導入するのは4両編成を2編成(8両)。営業運転開始は2023年夏の予定です。外装デザインは泉北高速鉄道のラインカラーである「ブルー」と既存の通勤車両の車体色である「アイボリー」の2色を採用します。

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泉北高速鉄道 7000系

▼内装デザインには、木目柄を用いて、座席シートには既存の通勤車両に合わせたカラーを採用します。

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▼環境に優しい機能としては、エネルギー効率の高い機器を導入し、消費電力を低減し、車内照明・前照灯などすべての灯具にLEDを採用します。

▼バリアフリー機能として、車内案内表示器は液晶ディスプレイ式で、4か国語に対応。ベビーカーやキャリーバッグなどを利用するための多目的スペースを設置します。また、床面に優先座席及び車椅子・ベビーカースペースの表示を追加します。

▼そのほか、客室内及び出入口ドア窓に複層ガラスを採用。走行用モーターに遮音性が高い全閉内扇型主電動機を採用し、車内外の騒音を低減します。座席や吊手、手すり、窓などに抗ウイルス・抗菌加工を行います。

▼9300系の導入に伴い、5000系、7000系、7020系のラインカラーについても「ライトブルー」を廃し、「ブルー」のみに順次変更し、ラインカラーの統一を図るそうです。

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泉北高速鉄道 5000系

▼泉北高速鉄道は、元々、泉北ニュータウンへのアクセス鉄道として、大阪府の設立した第三セクターである大阪府都市開発株式会社が経営していましたが、2014年に株式が南海電鉄に譲渡され、南海グループの傘下に入り、子会社となりました。

▼1971年の開業時には全業務を南海電鉄に委託していましたが、1986年の鉄道事業法の公布により、従来の方式のままでは第三種鉄道事業者となって、運賃、料金の決定や運行計画の策定を自社でできなくなるため、1988年に第一種鉄道事業者への認可を得ました。

▼こうした経緯から、新型車両はカラーリングは泉北高速鉄道の個性を生かしてはいるものの、南海電鉄の8300系をベースとした車両となったものと思われます。

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三大鉄道博物館の比較について【京都鉄道博物館、リニア・鉄道館、鉄道博物館】

▼最近になってやっと大宮の鉄道博物館に行くことができたので、今回は日本の三大鉄道博物館の比較をやってみたいと思います。

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▼まずは所在地、最寄り駅について
【京都鉄道博物館】
 所在地:京都市下京区歓喜寺町
 最寄り駅:JR嵯峨野線「梅小路京都西駅」

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【リニア・鉄道館】
 所在地:名古屋市港区金城ふ頭
 最寄り駅:あおなみ線「金城ふ頭駅」

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【鉄道博物館】
 所在地:さいたま市大宮区大成町
 最寄り駅:ニューシャトル「鉄道博物館(大成)駅」

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▼運営主体について
【京都鉄道博物館】
 JR西日本 公益財団法人交通文化振興財団に委託

【リニア・鉄道館】
 JR東海

【鉄道博物館】
 JR東日本 公益財団法人東日本鉄道文化財団に委託

▼前身、開館年月日について
【京都鉄道博物館】
 前身:交通科学博物館
 開館年月日:2016年429

【リニア・鉄道館】
 前身:佐久間レールパーク
 開館年月日:2011年314

【鉄道博物館】
 前身:交通博物館
 開館年月日:2007年1014

▼施設のコンセプトについて
【京都鉄道博物館】
・地域と歩む鉄道文化拠点
・鉄道を基軸とした事業活動を通じた地域の活性化に貢献する
・「憩いの場」「学びの場」となることを目指す
・鉄道事業の社会的意義の浸透を図るとともに、豊かな感性と知性にあふれる社会の一端を担う

【リニア・鉄道館】
・東海道新幹線を中心に、在来線から超電導リニアまでの展示を通じて「高速鉄道技術の進歩」を紹介
・鉄道が社会に与えた影響や、経済、文化および生活などの切り口で学習する場を提供
・模型やシミュレータ等を活用し、子どもから大人まで楽しく学べられる

【鉄道博物館】
・日本及び世界の鉄道に関わる遺産・資料に加え、国鉄改革やJR東日本に関する資料を体系的に保存し、調査研究を行う「鉄道博物館」とする
・鉄道システムの変遷を、車両等の実物展示を柱に、それぞれの時代背景等を交えながら、産業史として物語る「歴史博物館」と位置付ける
・鉄道の原理・仕組みと最新(将来構想を含む)の鉄道技術について、子どもたちが、模型やシミュレーション、遊技器具等を活用しながら、体験的に学習する「教育博物館」としての性格も持ち合わせる

▼開館時間・休館日・入館料金について

【京都鉄道博物館】
 開館時間:10:00~17:00
 休館日:水曜日・年末年始
 入館料金:個人一般:1,200
      大学・高校生:1,000
      中学・小学生:500

【リニア・鉄道館】
 開館時間:10:00~17:30
 休館日:火曜日・年末年始
 入館料金:個人大人:1,000
      小中高生:500
      幼児:200

【鉄道博物館】
 開館時間:10:00~17:00
 休館日:火曜日・年末年始
 入館料金:一般当日:1,330
      小中高生:620
      幼児:210

▼展示内容、見どころについて
【京都鉄道博物館】
 展示内容:車両展示、鉄道ジオラマ、運転シミュレータ、鉄道のあゆみ・施設、車両の仕組み、車両工場、生活と鉄道、運行の仕組み、企画展示室
 見どころ:トワイライトプラザ、SL動態保存、扇形車庫、転車台、SL第2検修庫、旧二条駅舎、SLスチーム号、スカイテラス

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【リニア・鉄道館】
 展示内容:車両展示、鉄道ジオラマ、新幹線シミュレータ「N700」、在来線シミュレータ「運転・車掌」、鉄道の仕組み、歴史展示室、体験学習室、収蔵展示室
 見どころ:超電導リニア展示室、C62形蒸気機関車、955形新幹線試験電車(300X)、・超電導リニアMLX01-1

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【鉄道博物館】
 展示内容:車両展示、鉄道ジオラマ、シミュレータホール、車掌シミュレータ、E5シミュレータ、運転士体験教室、車両・科学・仕事・歴史・未来の各ステーション(展示室)
 見どころ:E5系モックアップ、400系新幹線、D51シミュレータ、ミニ運転列車、パノラマデッキ、トレインテラス

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▼本州のJR各社では、威信をかけて鉄道博物館の魅力を誇示しているように思えます。たとえば、大宮の鉄道博物館は20187月の増床により、3つの博物館のなかで一番面積が広い施設となりました。それまでは、京都鉄道博物館が一番大きい施設でした。

▼しかしながら、京都鉄道博物館は展示車両の数では最大であり、かつ、蒸気機関車の動態保存を行っている梅小路蒸気機関車館が併設されているので、やはり見どころとしては3つの博物館の中では一番魅力があるのではないかと思います。皆さんはどうお考えでしょうか。

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