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2022年9月

実はエリザベス女王も乗車されたこともある近鉄観光特急「あをによし」

▼英国のエリザベス女王が9月8日に死去されました。心よりエリザベス女王のご冥福をお祈り申し上げます。

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      asahi.com より転載

▼エリザベス女王は我が国にも多くの足跡を残されました。女王が1975年春に来日されたときに、伊勢神宮などを訪問され、その際、往路の京都から五十鈴川まで、復路の鳥羽から近鉄名古屋まで、近鉄を利用されました。

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asahi.com より転載

▼その際用意されたのが、近鉄特急車両の12200系でした。その車両は当時最新の車両で、ク12356が御料車とされました。内装は天皇、皇后が乗車されるときと同等で、運行もお召し列車と同様の取り扱いとされました。

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12200系@高安車庫

▼9月10日付けの朝日新聞の記事によると、女王は近鉄特急に乗車された後、運転士に革製の財布をプレゼントされ、帰国後は王室からお礼の手紙が送られたそうです。

▼12200系はその後、世代交代により、一部は団体専用列車の「あおぞらⅡ」や「かぎろひ」に転用されたほかは廃車となり、2021年2月をもって定期運用から離脱しました。

▼しかし、2022年4月に新た観光特急「あをによし」が運転を開始し、その種車として12200系が利用されました。実はその車両は1975年に来日されたエリザベス女王が乗車された車両だったのです。

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あをによし」@近鉄奈良駅

▼ユニークなエピソード持つ「あをによし」。今後も伝説を持った車両として活躍を祈りたいと思います。

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3年ぶりに現地で「きんてつ鉄道まつり2022」開催。

▼近畿日本鉄道は、「きんてつ鉄道まつり2022」を10月22日(土)、23日(日)に五位堂会場(五位堂検修車庫)で開催すると、9月8日のニュースリリースで発表しました。

https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/tetsudomatsuri2022.pdf

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2019年のきんてつ鉄道まつり@五位堂会場

▼今回は、3年ぶりの現地開催となります。参加するためには、インターネットによる事前予約制(参加無料、先着順)として、いくつかのイベントも事前にインターネットで抽選となります。

▼また、オンラインでの鉄道まつりも、10月1日(土)から11月30日(水)まで専用ホームページで開催予定です。

▼五位堂会場での主なイベントは、40tクレーンの実演、駅名ビンゴ大会、定期券自動券売機の操作体験ブース(近畿大学とのコラボ)など、オンラインでの主なイベントは、オリジナル動画配信、鉄道部品ねっとオークション、鉄道グッズの販売などを行う予定です。

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40tクレーン実演

▼10月22日(土)は10時から16時まで、23日(日)は10時から15時までの予定で、事前予約で、各日8,000名の定員で、雨天決行となっています。

▼他のイベントとしては、床下ピット探検隊、あなたも運転士!「出発進行」、軽食・弁当・飲料等の販売など、例年のものも開催予定です。

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床下ピット探検隊

▼会場までのアクセスツアーとして、「往路 貸切列車『ひのとり』で行く きんてつ鉄道まつり2022 in 五位堂」ツアーが開催予定です。これは、近鉄名古屋から貸切の「ひのとり」で五位堂へ向かい、復路はひのとり以外の特急列車で帰るものです。

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ひのとり@近鉄名古屋駅

▼なお、名古屋地域では、塩浜会場でも、11月5日(土)、6日(日)に開催予定です。

▼コロナ禍の影響で、2020年、2021年は現地での開催は中止となり、今年ようやく3年ぶりに現地での開催となりました。しかしながら、今年は五位堂会場のみで、高安会場での開催はありません。参加もインターネットで、事前申し込みが必要となっています。

▼まだまだ、通常の開催は難しいようです。しかし、JR西日本の吹田総合車両所の見学会のように有料とならず、無料のままになったことはよかったと思います。

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値上げの季節。(近畿日本鉄道・鉄軌道旅客運賃の改定申請の認可)

▼近畿日本鉄道は、2022年4月15日に変更認可申請を行っていた鉄軌道旅客運賃の改定が国土交通大臣より認可されたと、9月2日に発表しました。

https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/HP_unchinninka.pdf

▼改定理由としては、沿線の少子高齢化等による乗客の減少、昨今の新型コロナウイルス感染症流行によるさらなる利用の減少など事業環境が厳しくなっており、オンラインによる新しい生活様式により、収入減少を補うことは困難としています。

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▼一方で、健全な鉄道運営を維持するため、車両・設備の更新、バイアフリー整備、防災対策などを継続的に行い、安全性・利便性を確保する必要があるため、今回の運賃改定を実施したいというものです。

▼運賃改定の実施は2023年4月1日の予定。改定される普通旅客運賃の概要は次のとおりです。初乗り運賃・大人(1~3キロ)が160円から180円に、大阪難波~近鉄奈良間が570円から680円に、大阪難波~近鉄名古屋間が2,410円から2,860円に、京都~橿原神宮前間が900円から1,070円に、大阪難波~宇治山田間が1,830円から2,170円に、近鉄名古屋~宇治山田間が1,410円から1,740円になります。

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▼通勤定期・大人では、大阪難波~近鉄奈良間で1か月19,960円が23,680円に、京都~奈良間で20,980円が24,880円に、大阪上本町~大和八木間で20,400円が24,180円に、大阪阿部野橋~古市間で16,880円が20,000円に値上げとなります。

▼普通運賃の改定率は17.2%、増収率は14.7%、通勤定期の改定率は18.3%、増収率は17.0%、通学定期の改定率は9.2%、増収率は7.8%を見込んでいます。

▼普通運賃では10キロまでの短距離区間は、改定率を12.5%~15.4%に抑え、通学定期については、改定率を通勤定期の約半分に抑えているとのことです。

▼また、加賃運賃がある吉野線、湯の山線、鳥羽線、志摩線、けいはんな線、特急料金及び鋼索線の運賃は改定を行わないとしています。

▼運賃値上げによる増収などを原資として、2023年度から2025年度までの間、設備の健全性維持、安全・防災対策、既存車両の改修等に約530億円を投じるほか、一般車両の更新などに約180億円、バリアフリー整備加速化に約60億円、次世代の営業機器導入に約60億円、将来へ向けた技術開発に約30億円を実施するとしています。

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▼鉄軌道部門の収支の実績及び推定によると、2020年度の収支差は実績で、448億2,200万円の赤字、収支率は69.1%となっており、今後運賃改定により、2023年度から2025年度までの3年間で、収支差が326億5.300万円の赤字、収支率で92.9%になるとしています。

▼今回の運賃値上げがかなり大幅なものであり、利用者への影響は大きいものがありますが、少子高齢化、コロナ禍の影響などで収益は悪化する一方で、背に腹は代えられぬということでしょうか。

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運賃値上げの季節。(JR西日本在来線特急料金の一部見直し)

▼JR西日本は、在来線特急料金の一部見直しを92日に発表しました。

 https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220902_03_press_minaoshi.pdf

▼その内容は、1つにはB特急料金をA特急料金に統一する、2つには「おトクな特急料金」(特定特急料金)の見直し、3つ目は新幹線と在来線特急料金の『乗継割引』の一部見直しです。

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特急サンダーバード@金沢

1つ目の特急料金の統一ですが、例えば、指定席特急(通常期)が、50キロまで現行1,190円が1,290円に、100キロまで現行1,520円が1,730円に、200キロまで現行2,290円が2,730円に、300キロまで現行2,510円が2,950円に、401キロ以上現行3,060円が3,490円に改定されます。(自由席特急料金は530円引き)

▼B特急料金の適用区間は、七尾線、山陰線(京都~浜坂間)、舞鶴線、福知山線、播但線、JR京都線、JR神戸線、大阪環状線、阪和線、関西空港線、きのくに線(和歌山~新宮間)となります。

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特急はるか@島本

▼この区間では、サンダーバード、きのさき、まいずる、はしだて、こうのとり、はまかぜ、はるか、くろしおが該当する特急となります。

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特急くろしお@新大阪

▼特急「はるか」では、新大阪~関西空港間の指定席特急料金(通常期)で、1,520円が1,730円、210円の値上げ、特急「きのさき」では、大阪~城崎温泉間の指定席特急料金(通常期)で、2,290円が2,730円、440円の値上げになります。

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特急こうのとり@新大阪

2つ目の特定特急料金の見直しですが、例えば、指定席特急(通常期)が、津幡~和倉温泉間で51キロ以上の区間では現行1,190円が1,290円に、鳥取~出雲市間・米子~益田間の自由席特急料金が101キロ~150キロの区間で現行1,320円が1,560円に、151キロ以上の区間で現行1,320円が1,800円になります。

▼博多から博多南間では、特急料金が、現行100円が130円に、通勤定期が、3か月現行27,890円が30,270円に値上げにとなります。

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500系新幹線@博多南

3つ目の乗継割引の見直しですが、山陽新幹線の岡山~新下関間の新幹線停車駅において、新幹線と在来線特急列車とを乗り継ぐ場合に適用される乗継割引が廃止となります。

▼見直し時期は在来線特急料金が202341日購入分、乗継割引が202341日乗車分からの予定です。

▼この料金改定により、JR西日本では年間15億円の増収を見込んでいるとのことです。在来線特急料金の値上げは消費税増税に伴うものを除くと1987年の国鉄民営化以降初めてのことです。

 ▼国際情勢の変化により、燃料費や原材料費の値上げの嵐が続いている中で、コロナ禍の影響も相まって、鉄道料金においても値上げの季節が始まりました。

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