ここまできたか。【JR西日本の10月ダイヤ改正概要】
▼2021年5月19日のJR西日本の社長記者会見で、10月のダイヤ改正の概要が発表されました。
https://www.westjr.co.jp/press/article/2021/05/page_17873.html
▼新型コロナの影響で、コロナ前と比較して在来線特急の利用が約30%、近畿エリアとその他の西日本各エリアは約60%から70%と大きく落ち込んでいます。
▼主要3駅(大阪・京都・三ノ宮)の時間帯別の利用では、朝夕の通勤時間帯も含めた全時間帯で減少していますが、特に昼間と夜間の減少率が大きくなっています。
▼在来線特急ではすでに2月から順次、一部運転休止(サンダーバードやはるかなどの運転休止はコロナ前との比較で45%)や臨時列車化を図っています。
▼近畿エリアやその他の各エリアでは、今年3月のダイヤ改正で深夜時間帯のダイヤ見直しを始めとして、約300本の列車を見直しています。
▼来年春のダイヤ改正では、すべてのエリア、各時間帯において、利用にあわせたダイヤとすべく、朝通勤時間帯も含めた見直しを実施する予定です。
▼この見直しを早期に進めていくために、利用の減少率が大きい昼間時間帯を中心に一部線区で前倒しでダイヤ見直しを10月に実施します。
▼2021年10月のダイヤ改正の概要は次のとおりです。
〇昼間時間帯を中心に、列車本数と利用状況との乖離が大きい区間の約130本の列車を見直し。
《対象エリア》
(近畿エリア)約60本減
琵琶湖線(米原~長浜)
JR京都線(高槻~京都)
JR神戸線(須磨~西明石)
山陽線(姫路~上郡)
赤穂線(相生~播州赤穂)
大和路線(奈良から加茂)
(西日本各エリア)約70本減
北陸エリア(小浜線・越美北線)
北近畿エリア(山陰線)
南紀エリア(きのくに線・和歌山線)
瀬戸内エリア(山陽線・瀬戸大橋線)
山陰エリア(山陰線・伯備線・因美線・境線)
▼詳細については、7月に公表予定です。
▼JR西日本のエリアは広く、昼間時間帯だけでなく、通勤時間帯にも切り込みが入るため、ダイヤ改正による影響は非常に大きいものとなると考えられ、地域生活に及ぼすショックはかつてないものとなると言わざるを得ません。
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コメント
もともと新幹線とアーバンネットワークの黒字で
多数のローカル線を維持している収支構造なので、
本来はローカル線の整理を進めるべきなのですが、
社会的要請からなかなかそれも難しいので、
そのあたりも考慮したうえで削れそうなところを削った、
という印象です。
いずれにしろ、状況はかなり厳しいので、
何らかの手を打たざるを得ないところです。
投稿: るーと | 2021年5月22日 (土) 23時25分
コロナ禍前から、ローカル線の見直しについては、検討がなされ、アナウンスがされていました。
コロナ禍で、それが急激に早まる様相となりましたね。
財務上の赤字が連続して続くため、なりふり構わずといったところもあります。
投稿: kumoha313 | 2021年5月23日 (日) 00時46分