桜の名所への観光特急計画。【近鉄南大阪線・吉野線】
▼近畿日本鉄道では、2016年秋にから、南大阪線・吉野線に「上質な大人旅」をコンセプトとする観光特急(3両1編成)を運行すると、9月10日に発表がありました。
◎近鉄ニュースリリース:http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/yoshino%20.pdf
▼今回導入する観光特急計画では、3両1編成の車両を大幅に改造し、内装外装とも落ち着いた雰囲気にして、全席デラックスシートとするとのことです。座席は2列+1列のデラックスシート、真ん中の2号車には、バーカウンターを設置して、沿線の特産品や飲み物を販売するとともに、ラウンジスペースを設けるとのことです。
▼運行開始は、2016年秋から。運行概要は、週6日、昼間時間帯の2往復を運行。停車駅は現在の特急停車駅と同様で、尺度、高田市、橿原神宮、飛鳥、壺阪山、吉野口、福神、下市口、六田、大和上市、吉野神宮、吉野となっています。
▼料金は、普通運賃+特急料金のほかに特別車両料金が加算されることとなります。したがって、普通運賃のほかに大人720円(小児370円)が必要となります。
▼近鉄では伊勢志摩方面への観光特急として「しまかぜ」を投入し、当初の大阪及び名古屋からの2本に加えて、京都からの1本を追加して、好評を博しています。
▼これに気を良くした近鉄では、桜の名所や古代ロマンの薫る名所旧跡の点材する飛鳥地域などを擁する吉野線をターゲットに第2の「観光特急」を投入することとしたようです。
▼今回の観光特急の車両は「しまかぜ」のような新造ではなく、一般車両の6200系を改造するそうで、改造費は約2億円とのことです。
▼現在の6200系とはかなり違ったイメージになるようです。プレスリリースのイメージから見てみると、マルーンとクリームのツートンカラーから、濃い紺色一色に塗り替えられるようです。
▼車内サービスでは、専属のアテンダントが乗車し、軽食や飲料の販売、沿線の名所、ビュースポットの案内放送などのサービスを行います。また、沿線のフルーツの生産地やワイナリーが多く立地するので。これらの特産品を活用したオリジナルスイーツやワインを販売する予定だそうです。このサービスも、「しまかぜ」のサービスを踏襲したもののようです。
▼奇しくも、この発表が行われた9月10日から、「しまかぜ」の京都運行開始1周年記念キャンペーンが開始となりました。
◎近鉄ニュースリリース:http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/simakinekya.pdf
▼吉野線の乗降客は少子高齢化などにより最近ではかなり減少傾向にあり、近鉄では観光特急計画の導入により、近鉄では吉野線へのテコ入れを積極的に行うこととなります。
▼吉野方面への特急としては、現在、16000系、16010系、26000系(さくらライナー)、16400系(ACE)、16600系(Ace)が運用されています。
▼これまで吉野線の観光特急としては「さくらライナー」が代表的な車両でありましたが、今後はよりプレミアム感を出した観光列車が現れることとなり、さくらライナーの位置づけがちょっと曖昧になるようにも思えます。
▼いずれにしても、吉野線も賑やかになるに越したことはないので、喜ばしいことではあります。さて、今度の観光列車は、「しまかぜ」のようにヒットするでしょうか。今日はこの辺で。チャオ。
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コメント
これ、特急車両じゃなくて一般車両の改造なんですか。
知らなかった(^^;。
投稿: るーと | 2015年9月12日 (土) 09時42分
るーとさん。
6200の改造だそうですが、
それでも2億円だそうです。
「つどい」と同じパターンですね。
投稿: kumoha313 | 2015年9月12日 (土) 14時26分