嵐電・妙心寺駅界隈でぶらり。
▼前回は妙心寺の退蔵院の見事な枝垂れ桜を見ることができました。退蔵院のある妙心寺は臨済宗大本山であり、山内は石畳で結ばれた一つの寺町を形成しています。この山内に46もの塔頭があります。
▼その中で、訪れた退蔵院は1404年(応永11年)に建立された山内屈指の古刹ということです。方丈には開祖の無因宗因禅師がまつられています。この方丈を取り囲むように作庭された枯山水庭園「元信の庭」、方丈南方の850坪にも及ぶ池泉回遊式庭園「余香苑」があり、季節季節に草花が咲き乱れます。
▼回遊式庭園である「余香苑」は昭和40年に造園家の中根金作氏によって設計され、唱和の名庭として知られるようになっています。
▼退蔵院を後にして、妙心寺の北門から嵐電の龍安寺駅と等持院駅の間の道を北上し、臨済宗・天龍寺派の等持院に向かいました。こちらのお寺の由来は、1341年(暦応4年)、足利尊氏が天龍寺の夢窓国師を開山に迎え、衣笠山の南麓に創建されました。
▼のちには尊氏、義詮将軍当時の幕府の地にあった等持寺もこちらに移され、足利将軍家歴代の菩提所となりました。応仁の乱などの戦乱や火災に見舞われたが、豊臣秀吉も秀頼に建て直させたほど、この寺を重視していたようです。
▼現在の方丈は1616年(元和2年)福島正則が妙心寺塔頭に建立したものを1818年(文政元年)に等持院に移築されたものです。明治維新当時に一部損壊し、さらに映画の撮影所が境内にできたため、方丈がロケに使用されかなり破損したということですが、現在は修復されています。
▼等持院の庭園は夢窓国師の作といわれ、境内の北側には「心字池」と「芙蓉池」という池があります。芙蓉池の北側の小高い所には茶室の「清漣亭」があります。相阿弥らと茶道を興じた義政の好みといわれるこの清漣亭は、上段一畳を貴人床とする二畳台目の席で、この上段一畳に坐して臨む芙蓉池苑は格別のものがあります。
▼背後の櫛形の窓を開けると衣笠山のすそ野が眺められたことでしょうが、現在は、立命館大学の学舎によって遮られています。
▼方丈のお庭も綺麗に整備されています。
▼等持院の方丈に入るとこんな絵が迎えてくれます。
▼元天龍寺派の管長・関牧翁老師筆による祖師像です。ダルマさんですね。少しユーモラスな筆致です。この季節、境内には桜がないからか参拝客は少なく、非常に静かな寺院でした。
▼さて、次は二度目の訪問となる世界遺産のお庭を見学しに行きます。今日はこの辺で。チャオ。
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コメント
いかにも京都、嵯峨野らしい光景ですね。
投稿: るーと | 2015年4月21日 (火) 00時25分
るーとさん。
嵯峨野は京都らしい風景が
沢山あり、気に入っています。
投稿: kumoha313 | 2015年4月26日 (日) 00時10分