開業100周年の重み。【東京駅】
▼2014年12月20日に東京駅は開業100周年を迎えました。建設工事の段階では中央停車場と呼ばれていましたが、議論が紛糾の末、1914年12月5日に鉄道院告示によって、正式に「東京駅」の名称が決まりました。そして、12月20日に開業の日を迎えました。
▼開業100周年を記念して、19日には東京ステーションホテルで鉄道関係者を招いた記念セレモニーが開催されました。また、JR東日本では、寝台特急「富士」を1日限りで復活させ、伊東駅まで運行させました。
▼JR東日本のホームページでは、開業記念の特別ページを開設して、歴史、イベント情報及びCMなどを掲載しています。
JREのHP:http://www.tokyostationcity.com/100years/
▼東京駅は、日本の中心の駅というだけではなく、皇居とも直結しており、皇室の駅という面もあります。日本の駅の中では特別の重みのある駅となっています。
▼東京駅を象徴する駅舎は、高名な建築家である辰野金吾により設計され、鉄筋レンガつくり3階建ての日本の首都に相応しい堂々たる駅舎でしたが、1945年5月の米軍による空襲で丸の内本屋に焼夷弾が着弾し、大火災を引き起こしました。
▼空襲による火災により、レンガ造りの壁とコンクリート造りの床の構造は焼け残りましたが、鉄骨造り屋根や内装も焼けてしまいました。終戦後すぐに修復を開始しましたが、長い間、元の駅舎には戻りませんでした。
▼3階建ては2階建てになり、中央ドームは木造小屋組で復原、南北の両ドームは丸形から台形に変更になりました。当初の駅舎とはだいぶ変わってしまいましたが、当時の関係者の努力により、なんとか日本の中央駅としての威厳は保つことができました。
▼その後、先延ばしされてきた建替え計画は、当初の形に復元する方針になり、2007年5月の起工から5年余りの期間で復原工事が行われ、2012年10月に完成しました。この保存復原工事の完成時の紹介については、JREのホームページに詳しく掲載されています。http://www.jreast.co.jp/Tokyostation/
▼駅舎の広場側の外装は保存する部分と当時の姿に復元することとなり、空襲で焼失した3階部分とスレート屋根が復原しました。また、南北ドームの内部の見上げ装飾については、鷲、鳳凰・動輪・矢束、干支などのレリーフが復原されました。
▼現在の東京駅は、東海道線、京浜東北線、山手線、中央線、総武線、横須賀線及び京葉線の在来線だけでなく、東海道、東北、山形、秋田、上越及び長野新幹線が乗り入れる一大ターミナルであり、また、駅が「東京ステーションシティ」として"街"に進化し、丸の内と八重洲を結ぶエキナカには買い物や食事の地下街が誕生。ステーションホテルやステーションギャラリーなどの文化的な拠点施設が開業することで、新たな発展を遂げようとしています。
▼東京駅の一連のリニューアル工事が終わり、大阪でも一足早くリニューアルが終わっており、これで日本の二大都市の表玄関ともいえる駅舎が綺麗になりました。来年春にはいよいよ北陸新幹線が開業ということで、なにかとにぎやかなことではあります。
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コメント
今回のSUICA騒動にも表れているように、
鉄道ブームも少々過熱気味になってきているようですね。
今後は今までのようなファンサービス企画が
難しくなってくるかもしれません。
投稿: るーと | 2014年12月21日 (日) 01時34分
るーとさん。
SUICA騒動はびっくりですね。
せっかくの記念日が台無しですね。
ブームはほどほどがいいですね。
投稿: kumoha313 | 2014年12月21日 (日) 19時28分