JAL EXPRESSがJALになった訳。
▼航空業界では、機材の塗装は一番目立つ広告の媒体と言えるでしょう。その塗装は、航空会社のイメージを映し出す鏡ともいえるものかもしれません。
▼JALグループは、経営破たんから再生を図り、2011年4月1日より、「新生JALからの約束・決意を形に」として、新しいロゴマークを採用することとなりました。
▼その理由としては、「JALグループ全社員が創業当時の精神に立ち返り、これまで培った『おもてなしの心』を守りつつ、未知の領域に足を踏み出して果敢に挑戦していく決意として、新しいロゴを設定」することとなったものです。
▼新しいロゴマークの「鶴丸」は1959年に国際線の開設やジェット旅客機到来に時代に採用されたもので、原点に戻ったようです。
▼「鶴丸」の復活とともに、機体の塗装は白一色になりました。これはこれで新鮮なイメージではありますが、うがった見方をすれば、鶴丸と、JAPAN AIRLINESの表示を消せばすぐに売却ができる都合のよさもあるようです。再建会社としてはコスト意識や効率性は重要な課題ではあります。
▼航空機の塗装では、ロゴマークの変更があった後も、変更前のロゴを塗ったままの機材も多く存在します。新生JALになる前、すなわち、JASとの経営統合後のロゴのままの機材もまだ、多く見られます。
▼これは、実際に運行についている機材については、次の点検時までそのまま飛ばしているため、旧塗装の機材がどうしても出てくるためでしょう。
▼今回気になったのは、ジャルエクスプレス(JAL EXPRESS)の表示のある機体でした。ジャルエクスプレスは、小規模路線や地方空港同士の路線を運行するJALの子会社として1997年4月に設立され、大阪伊丹空港に本社と拠点を置いてスタートしました。
▼発足当時は、客室乗務員が「スカイキャスト」と呼ばれ、赤色の制服着用し、コスト削減のため、機内清掃も客室乗務員が行うなど、新しい試みが行われました。
▼しかしながら、JAL本体の経営危機などにより、国内の多くの機材が小型機中心となり、JALからの受託路線も増え、当初のジャルエクスプレスの趣旨が薄れ、2014年3月に、JALはジャルエクスプレスを同年10月1日をもって吸収合併すると発表されたことにより、ジャルエクスプレスの名は消えました。
▼しかし、動画のように、まだジャルエクスプレスの表示のある機材は見ることができます。一方、1996年に発足したジェイエア(J-AIR)は地方空港間を結ぶコミューター路線専門の航空会社として、広島西飛行場、名古屋空港、中部国際空港と拠点を移し、現在は大阪伊丹空港をその拠点としています。
▼ジェイエアはジャルエクスプレスとは異なり、新生JALになったいまも、子会社として存立しています。先日の大阪伊丹空港でも多くのジェイエアの機材を目にすることができました。
▼いろいろな変遷を目にすることができた伊丹空港ウォッチングではありました。というわけで、今日はこのへんで。チャオ。
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コメント
鶴のマークの復活はやはりなつかしいです。
ボディの横文字とはいまひとつマッチしていない
ような気もしますが…(^^;。
投稿: るーと | 2014年12月10日 (水) 00時41分
るーとさん。
機体の横文字は
くっきりしていて
気になりませんが。
シンプルでいいのでは。
投稿: kumoha313 | 2014年12月11日 (木) 12時06分