立ってられないほどの加速度。【阪神5500系】
▼阪神の話題が続きます。地下から駆け上がって来た自慢の電車はコレでした。
▼阪神の5500系、5512Fです。5500系は、各駅停車用で、通称「ジェットカー」と呼ばれています。阪神では、駅間の距離が短いので、各駅停車は特急や急行にすぐ追いつかれてしまいます。待避線もそんなに多くは設けることはできません。そこで、各駅停車の電車が優等列車に追い抜かれないようにするために、起動加速度を上げることで、解決してきました。先代の5000系も同様に「ジェットカー」と呼ばれていました。
▼1995年以降に先代の5000系の代替車として製造が検討されていましたが、1995年1月の阪神淡路大震災によって、被災した車両に代って前倒しで製造されることになりました。
▼製造メーカーは、武庫川車両工業と川崎重工業の二社によります。GTOサイリスタ方式VVVFインバータ制御、駆動装置はTD平行カルダン駆動方式を採用しています。車体は普通鋼ですが、屋根や床下などはステンレス製となって腐食を防止しています。先頭は貫通扉上半部とヘッドライト、種別表示器、行先表示器周りがブラックフェイス化されています。
▼屋根上の冷房装置は集約分散型冷房装置が2基搭載されています。先頭車のお顔の表情も、丸みを帯び8000系よりは柔和な雰囲気になっています。
▼この型式も、阪神独自のバンドン式密着連結器を当初は搭載していましたが、現在は廻り子式密着連結器に交換されています。5500系は中間電動車を組み込んだ2両ユニットの2組連結で組成され、全車電動車になっています。さすが「ジェットカー」と呼ばれるだけのことはあります。起動から80km/hまで21秒、91km/hまで25秒という驚異的な加速度を有しています。
▼車体のカラーは、従来の「青銅車」から脱却して、上部を空色、株を淡灰いろのパステル調のツートンとなりました。これは大震災を乗り越えて新たに出発する意味を込めて、変更されたとのことです。
▼当初は、本線及び西大阪線(現在の阪神なんば線)の運用となっていましたが、2009年3月の近鉄との相互乗り入れにより、連結器の交換が行われましたが、4両編成のため、なんば線での運用はなくなりました。
▼先ほど、梅田に向かって地下へ下って行った5510Fが、再び地下から駆け上がってきました。
▼個人的には、8000系より、この型式の方が好きです。もっと好きなのは、やはりコレです。5000系です。結局、この場所での撮影はできずじまいで、福島から梅田への戻りで乗車して、梅田の到着ホームにて撮影しました。5004Fです。やっぱり、青銅車はいいなぁ。
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コメント
かつてはほかにもスーパーカー、オートカー、ラビットカーとか
いろいろありましたが、
今でも残ってるのはズームカーくらいですね。
投稿: るーと | 2014年8月29日 (金) 23時39分
るーとさん。
愛称といえるものを名付けるのが
昔は流行だったのでしょうか。
いまは、そういえば、そういうのは
ないですね。
投稿: kumoha313 | 2014年8月30日 (土) 05時19分