加悦SL広場。その3。
▼貴重な鉄道遺産の展示は続きます。続いては、気動車ですが、40900形内燃三等荷物動車(キハユニ51)。1936年日本車輌にて製造。芸備鉄道、旧国鉄、舟木鉄道を経て、加悦鉄道へ譲り受けられました。国鉄時代はキハニ40921。1962年よりこの地にて営業運転。その間、江若鉄道より機関を譲渡されたり、北丹鉄道より温気暖房機を購入したりしています。1985年鉄道廃止とともに廃車。
▼運転席前の荷物置きが、ベランダのようで特徴的です。もう1両紹介したキハ101形ともよく似た形です。運転席は、こんな風になっています。
▼シンプルな計器類です。真ん中のレバーはアクセルでしょうか。客室はロングシートです。その向こうには郵便室があります。
▼郵便室には棚があります。
▼その向こうには、また運転席です。床や内装は木製で、いかにもヴィンテージ車輌という雰囲気ですね。
▼次は、変った車輌です。雪国らしいラッセル車、キ165。1938年国鉄土崎工場にて製造され、福知山客貨車に配属されるなどして、1979年まで山陰本線などで活躍しました。1981年に展示用として貸与されました。
▼機関車で推進されつつ、前方及び左右の翼を動かして雪を掻き分けます。機関車より圧縮空気を供給されて、翼を動かしたようです。屋根にある丸い筒のようなものはなんでしょうか。圧縮空気の溜めでしょうか。
▼塗装もブラックだし、ちょっと軍用車のような出で立ちですね。
▼元東レ滋賀工場の入れ替え用機関車だった103号も展示されています。長門鉄道、東洋レーヨン、宝塚ファミリーランドを経て、この地にたどり着きました。1915年米国製。御伽の国の豆機関車といった雰囲気です。
▼このSL広場は、1999年に産業考古学会より保存功労賞を受け、2000年に推薦産業遺産に認定されています。また、鉄道友の会よりグローリア賞も受けています。丹後の田舎にこんな鉄道遺産が残されているのは、ある意味驚きではあります。
▼次回は可愛い機関車たちをご紹介しましょう。
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コメント
キハニ40921って液体式気動車と一瞬思いましたが、
改番前に加悦鉄に譲渡されただけで、
キハ40→キハ08と同様に機械式なんでしょうね。
そう言えば、
この「液体式」「機械式」も子供の頃はよくわかりませんでしたが、
要はトルコン式AT、MTのことですね。
投稿: るーと | 2012年6月13日 (水) 23時33分
るーとさん。
さて、解説には機械式とも
液体式とも書かれていないので、
詳細はわかりませんね。
レバーが沢山あったので
機械式ではないかと
思いますが…
投稿: kumoha313 | 2012年6月14日 (木) 00時22分