新幹線イヤミ号。【300系引退】
1991年の暮れの会話。
「3月のダイヤ改正で、東京・大阪間が2時間半になるって。」
「のぞみの登場だろう?」
「ひかりに代わってもっと早い新幹線になるみたい。」
「そうそう、300系って新型車両が導入されるって。」
「見た、見た!なんだかこれまでの新幹線とはイメージが全然ちがうんだけど・・・」
「まるで、赤塚不二夫のイヤミみたいな顔だろう?」
「これまでの0系や100系みたいに丸顔ではなくて、出っ歯みたいな顔になっちゃった。」
「100系はちょっと尖がった顔になったけど、よかったよなぁ。0系に比べると、座席のピッチが断然広がって窮屈さがなくなって、東京出張が楽になったよなぁ。」
「平成に入った頃によく出張で使ったよな。時刻表で100系のひかりばかり探して指定席を買ってたなぁ。」
「2階建ての食堂車やグリーン車が連結されて、味気ない新幹線の旅にちょっとスパイスを効かせてあったのに。」
「残念ながら300系は、速さを優先して軽量化したおかげで、2階建てはなくなったみたい。」
「列車の旅がますます速さ優先で、情緒がなくなってしまったような。」
▼憎まれ口をたたかれながらも、鉄道と航空機の競争に果敢に挑み続け、東海道、山陽道を驀進してきた300系。すでに後輩の500系はのぞみの座を追われ、700系やN700系がさらにスピードアップを推し進めた。
▼1992年3月 新幹線300系による「のぞみ」営業運転開始
▼1993年3月 山陽新幹線区間に乗り入れ開始
▼1993年5月 「ローレル賞」受賞
▼そして、2012年3月。
300系、引退。
| 固定リンク
| コメント (2)
| トラックバック (0)
最近のコメント