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2010年3月

ビスタカーの階下席がグループ席に。

▼3月19日に近鉄から、ビスタカー(30000系)の階下席がグループ専用席になるとの発表がありました。

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▼4月29日からの制度で、階下席をグループ専用席として、3名以上5名までの乗車区間が同じ乗客に限り利用できます。ヨットのキャビンをイメージした改造を行い、まずは1編成から始めて、他の車両も順次改造するそうです。

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▼近鉄特急では、すでにグループ席としては、伊勢志摩ライナーにサロンカーがあります。4人席のサロンシートと2人席のツインシートですが、それぞれ人数分の特急料金のみで追加料金が必要ありません。

▼30000系の階下席も人数分の特急料金で利用でき、グループには重宝がられることでしょう。

▼一人客やビジネス客などは、階下席は眺めも悪く、相席ではちょっと落ち着かないので、グループ席への転換はいいアイデアかもしれません。

▼以前、100系新幹線でも、ハイデッカー車の階下席はコンパートメントで家族ユーズができるような個室がありました。同じようなものでしょうか。

▼最近では、2階建ての車両といえば、JREのマックスのように、輸送量を増やすために2階建てにするか、ハイデッカーとしてパノラマ重視のつくりにして階下は使わないこととするかが主流で、2階建てで敢えて階下席をリザーブするお客も少ないのではないかと推測されます。

▼使い勝手の悪さがあって、利用率が低いための苦肉の策なのかもしれませんね。しかし、1編成あたり1600万円もかかっているので、投資額も馬鹿になりません。他の14編成も改造を行うと結構な額になります。投資額に見合う効果が出ることを祈るばかりです。

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来春には新大阪・鹿児島が一直線に

▼いよいよ、九州新幹線がつながりました。西日本新聞によると、「来年3月に全線開通する九州新幹線鹿児島ルートのうち、建設中の博多‐新八代間のレール敷設が終わり、22日、熊本市の熊本駅でレール締結式があった。2004年から部分開業している新八代以南の区間と合わせ、博多‐鹿児島中央間約257キロが直結。鹿児島から青森まで新幹線でつながった。」(2010年3月23日)

▼一方、読売新聞によると、「来春に迫った九州新幹線鹿児島ルートの全線開通時期を知らない人が、東京と大阪でいずれも9割を超えることが3日、電通九州(福岡市)のアンケートで明らかになった。「来春開業」の認知度は九州内でも4割にとどまっており、関係者に効果的なPR活動が求められそうだ。」(2010年3月4日)九州以外では、新幹線の開通が盛り上がっていません。

▼何はともあれ、新大阪から鹿児島まで、鉄道で、約4時間で行くことができるのは、魅力的です。これまでの最速は、飛行機ですが、伊丹と鹿児島空港を例に取ると、大阪市内から伊丹空港まで1時間、飛行機で1時間強、鹿児島空港から市内までバスで1時間。合計3時間強。搭乗手続きなどのわずらわしさなどを考えると、4時間はかかるでしょうから、十分新幹線は空路に対抗できますね。

▼ということで、レール締結を記念して、模型のご披露です。バンダイから発売された「スタートレイン(新幹線スペシャル)」という食玩です。800系つばめです。かなり精巧につくられています。

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▼側面のディーテイルはなかなかのものです。つばめのエンブレムも誇らしげです。

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▼食玩なんで、お菓子が付いているのですが、ラムネ菓子がほんの申し訳程度に入っていました。

▼次は、0系こだま。山陽新幹線の昨年まで運用されていたグレイの車両です。これも、結構精巧にできています。

▼側面ですが、これも、ディーテイルがよく表現されています。できれば、原型の0系も出してほしいです。

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▼続いて、新旧並んで記念撮影。800系は、今は九州新幹線の花形ですが、そのうち、N700系の「さくら」が山陽新幹線と直通運転を始めると、ちょっと脇役になりますね。

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▼最後に、本物の800系も載せておきます。ノーズが長いので撮影はなかなか難しいです。

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▼来春はまたまた楽しみなダイヤ改正が待っていそうですね。明るい話題の改正がやっぱりいいですから。

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ちょっと古いけれど・・・【南海21000系】

▼ずいぶん前に発売された「鉄道コレクション」(第3弾)から、南海21000系を撮影してみました。

▼山岳線である高野線の急行型電車で、「ズームカー」と言われています。特に、2枚窓の先頭車は「丸ズーム」と言われているそうです。

▼画像は、モハ21004。パンタグラフはなし。箱を開けるまで何が入っているかわからないので、パンタ車は買えずじまい。

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▼急勾配での馬力と、平坦での高速運転のどちらにも対応できるように工夫がなされています。昔、職場が高野線沿線だったこともあり、堺東から難波まで乗車する機会がありましたが、2ドアで、ロングシートでいつも混んでいました。

▼すごい抵抗器です。ほぼ横いっぱいが抵抗器。床下からの熱がすごそうです。乗り心地はあまりよくなかった印象があります。レールからの振動が結構ダイレクトに伝わるような感じがしました。

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▼先頭車は丸い「急」の文字が真ん中に掲げられていて、目立っていました。急行の掲示板がないとちょっと締まらないですね。

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▼余生は、島根県の一畑電鉄や静岡県の大井川鉄道で活躍しています。画像は一畑電鉄のモハ3007。黄色く塗られて、とてもズームカーの面影がわかりません。

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▼それにしても、派手な変身です。一畑電鉄では、パンタグラフが1個取られてしまっています。南海では2個のパンタだったので、これも、ちょっと締まらない感じです。

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▼南海と一畑の両方の車両。屋上の機器です。一畑電鉄仕様では、パンタが1個撤去されています。

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▼両方の並びも撮ってみました。どうでしょう?カラーが違うとこうも変わるものなのでしょうか。

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▼昭和33年(1958年)の登場ですが、このころは、京王帝都の3000系なども、2枚窓の先頭車でしたし、国鉄型の80系からの流行ですね。

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念願の165系が入線。

▼ずっと、前から欲しかった165系。カトーから発売になりました。
「165系(低屋根)3両増結セット」(5,250円) 10-333

▼113系や115系はグリーンマックスのプラ板キットで自分で作れるのですが、165系は作れないから。それに、急行型の電車の代表的な165系がお気に入りなんです。

▼まずは先頭車両から撮影しました。大目玉がなんとも愛らしいです。

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▼この増結セットでは、つぎのような編成になっています。
クモハ165-133 + モハ164-856 + クハ165-198
でも、増結セットは、ライトが点きません。。。

▼説明書から165系について少しご紹介。
「昭和38年に登場した勾配線区用の直流急行型電車。主電動機出力がそれまでの153系に比べ20%アップの120km/hとされたほか、勾配抑速発電ブレーキ装備や耐寒耐雪構造の採用など、勾配線区の多い地方線区で使用されることを前提とした設計。」

▼「153系にはなかった先頭電動車(クモハ165)が設定され、クモハーモハークハの3両を一組とした分割併合や、MT比率を高めることが容易に可能となった。台車には交直流急行電車で使用実績のあった空気バネのDT32、TR69が採用されており、高速安定や乗り心地の改善が図られている。」

▼信号災管も付けてません。小さくて、プチって飛んでいきそうで怖いから。。。

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▼パンタグラフは、低屋根車なので、取り付け部分がえぐられたようになっています。これで、トンネル断面の小さい線区にも乗り入れられるようになりました。

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▼連結部分は、先頭部分を除いて、密着型カプラーが装着されていて、リアル感が増しています。

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▼クモハ165-133。

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▼モハ164-856。

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▼クハ165-198。

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▼難点は、スカートがカプラーと一緒に動くようになっているので、カーブではちょっと、不恰好です。

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▼付属品として、ヘッドマークシールが付いていまして、懐かしい「鷲羽」「佐渡」などがあります。また、「アルプス「「信州」なんていう小さめのヘッドマークもあります。

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▼余裕があれば、ヘッドマークも付けてみたいです。

▼なにはともあれ、165系を手に入れて、悦に入っている今夜なのです。

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阪神なんば線開通1年。

▼早いもので、阪神なんば線が開通して3月20日で1年になります。

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▼開通以来快調であるらしいです。朝日新聞(2010年3月18日朝刊)によると、客数では大阪難波駅が22.0%増、三宮駅が7.0%増、近鉄奈良駅が4.6%増だそうです。

▼一方、住友信託銀行によると、阪神なんば線の開通による経済効果は、1963億円にのぼるとの試算を発表しました。

▼軌道や駅舎などの建設費993億円に伴う効果が1887億円と大部分を占めるが、沿線周辺の商業施設などに支払う個人消費増加に伴う効果も76億円に上るそうです。

▼神戸・奈良の観光客増加などに伴う消費やサービス需要などで生産波及効果をもたらすとしています。神戸観光は6.9万人の増、大阪ミナミの消費で11億円、奈良観光で3.4億円だそうです。

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▼久しぶりの新線開通による賑わいのニュースですね。景気の悪い世の中で、少し明るい話題ではあります。

▼1周年を記念して、昨年の開通当日の様子を少しご紹介しましょう。まずは、ドーム前駅の風景です。レンガ風の壁面がシックで綺麗です。

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▼大阪難波駅の西端からみた配線。左側が桜川方面、真ん中が待避線、右側が大阪難波方面です。元は右2線が待避線でしたが、新線開通により、待避線は真ん中1本になってしまい、不足する待避線は、桜川に配置されました。

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▼左側の線路が桜川西側の待避線です。この待避線のため、近鉄の乗務員は桜川まで乗務し、阪神の乗務員と交代することとなりました。したがって、近鉄乗務員も近鉄の特急も桜川まで乗り入れることとなりました。

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▼これまではありえなかった光景。西宮駅に停車中の近鉄車両、シリーズ21。

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▼一方、歴史的な光景。大阪上本町駅での近鉄・阪神電車の交換。

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▼今年は平城遷都1300年祭なので、もっと、乗客が増えるかもしれませんね。関西全体の景気の底上げになればいいのですが・・・

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ボンネット型特急車両。

▼無事313ダイヤ改正は実施され、滞りなく2日目が終わろうとしています。

▼今回の改正で、上野発金沢行き夜行急行「能登」は廃止(正確には臨時列車では残留)されました。その最後の運用車両が489系でした。いわゆるボンネット型、交流直流両用型の電車です。軽井沢・横川間の電気機関車との協調運転ができるように設計されています。

▼下の列車は九州鉄道記念館でのクハ481系です。交流直流両用のボンネット型は眉毛?が左右に付いています。「にちりん」として運用されていたものです。

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▼基本的なフォルムは、こだま型151系から始まるボンネット型の電車です。高速運転に適するように運転席を高い位置に上げると共に、電動発電機や空気圧縮機といった騒音を発生する機器を先頭車のボンネットに収納したため、このような形になったようです。

▼下は、交通科学博物館に展示してある151系「こだま」の先頭車両。首だけの保存車両です。直流型は眉毛?はありません。

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▼展示されているボンネット型特急電車を下から眺めてみると、かなり大きく見えます。レールと同じ高さから見るからでしょうが、運転席までの距離が非常に遠く感じます。また、電車が大きく感じます。120キロの高速で走行するには、これだけの高さから運転することで遠くを見通せて危険をいち早く察知できると思われたのでしょうか。

▼しかし、現在、京急では横浜・品川間で、普通の高さの電車で120キロ運転を行っていますから、これだけの高さってほんとうに必要なんでしょうか?調べてみると、設計最高速度は160キロだったのですね。だから高いのですね。

▼ボンネット型特急は、気動車にもあるのです。キハ81系です。このフォルムは151系から連なる電車のボンネット型特急と比べると、なんだか不恰好な感じがします。

▼東北本線で「はつかり」として登場しました。ボンネットの中には、サービス電源用発電セットが搭載 されました。しかし、高さが押さえられ、ボンネットも絞られずにやたら大きいので、犬のような風貌になってしまいました。

▼交通科学博物館に展示されているキハ81系です。「くろしお」のヘッドマークが付いています。紀勢本線でも活躍しました。

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▼登場してから故障が続き、不恰好なフォルムからも人気がなく、続いて開発されたキハ82系は貫通型の先頭車となってしまいました。

▼ボンネット型特急といっても、いろいろバリエーションがあって、面白かったですね。子どもの頃は、すでに新幹線が走り始めていたので、在来線の特急で、ボンネット型特急は影が薄い感じがしましたが、依然一大勢力だったことは間違いありません。そろそろ、その昭和を代表する車両も見納めということですね。

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あす(3月12日)で、さようなら。

▼3月13日のダイヤ改正により、明日でお別れになる列車たち。お疲れ様でした。

▼東海道・山陽新幹線「のぞみ」からお別れ。500系。

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▼北陸線「雷鳥」からの大部分のお別れ。485系。

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▼大糸線糸魚川・南小谷からお別れ。キハ52系。

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▼関空特急「はるか」の昼間ダイヤの廃止(当面臨時列車化)。

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▼山陰線(嵯峨野線)からの113系のお別れ。

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▼近畿を中心としても、これだけの変化があります。今回のダイヤ改正は、景気後退による経済情勢や高速道路割引による客離れなど、鉄道にとってはネガティブな改正が中心で、寂しいものがあります。

▼景気の回復、環境問題からの交通機関の見直しなど、鉄道にとって明るい世の中になることを祈るばかりです。

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北の国から【JR北海道】

▼春の足音が一歩一歩近づいていますが、まだまだ、寒い日が続いています。

▼ということで、北の国のツアーでの記録でも書きましょう。

▼ずいぶん前のことですが、2004年12月に、札幌で開催されている「さっぽろホワイトイルミネーション」に出かけたときの写真です。

▼ご存知かもしれませんが、札幌では毎年、11月末から12月にかけて、大通り公園を中心に街をイルミネーションで飾るお祭りがあります。今年でもう29回目だそうです。

HPはこちらをご覧ください。 http://www.sweb.co.jp/kanko/white/

▼とても寒いのですが、地下街からひょいと外へ出ると、そこは素敵なイルミネーションのファンタジーが現れます。

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▼札幌の街は、非常に寒さが厳しいのですが、交通機関や地下街などは暖房がよく利いていて快適な街です。お勤めの男女は、大阪と変らない服装で通勤しています。初めて本土から向かうと不思議な感じです。

▼ちょっとした秘密もあります。それは靴です。本土からきた観光客は道路でつるつる滑って転んでます。しかし、札幌の皆さんは全然平気!

▼なぜか?靴の裏に滑り止めが付いているそうです。

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▼さて、本題の鉄道ネタですが、やはり札幌駅のホームにたたずむと、JR北海道の代表的な車両を見ることができます。最初は、キハ283系、振り子式気動車。特急「スーパーおおぞら」です。はるばる釧路からやってきてます。非常にスマートなフォルムの気動車でお気に入りの車両です。

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▼札幌駅は屋根の上が駐車場として利用しているので、雨や雪の心配はないのですが、なにせ気動車のエンジン音が響くので、喧しいのがたまにきずです。

▼次は、同じくキハ283系気動車の特急「スーパーとかち」です。こちらは帯広からの優等列車です。

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▼キハ283系の先頭車は貫通扉にガラス窓があり、走行風景を見ることが出来ます。乗客サービスが考慮されていますね。

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▼一般車でも、少し珍しい車両が停車中です。ブレてますが、ご勘弁ください。まずは、キハ141系です(左側)。もともと客車だったものを気動車に改造した車両です。主に札沼線(学園都市線)で運用されています。

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▼一方、右側は、731系電車です。交流近郊型で、キハ201系との統括制御機能をもっています。気動車と連結して協調運転が可能です。

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▼最後は関空までの往復でお世話になった「ラピート」です。鉄人28号のようなフォルム。がらがらで走っていますが、廃止にならないよう願うばかりです。

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▼最近は札幌もご無沙汰になっています。デジカメも新しくなったことだし、また、撮りテツしたい今日この頃です。

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通勤型電車の進化論。101系からE233系まで

▼わが国では都市への人口流入によって、大量に生じた労働者の足として鉄道の重要さは増すばかりでした。そこで、大都市圏では大量に乗客を運べる効率的な電車が作られるようになりました。

▼すでに戦前から、東京や大阪では、通勤型電車が作られ運用されていました。しかし、やはり、戦後の高度成長期に入って、これまでの通勤型電車とは違う、技術的にも画期的で近代的な電車が開発されていきました。

▼まずは、101系です。昭和32年に登場した国鉄直流通勤型電車。中空軸平行カルダン駆動方式、電磁直通ブレーキ、コイルばね台車など新性能が満載されていました。ここではカナリア色に塗って、往年の鶴見線の3両編成風にしてあります。

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▼次は103系です。101系をもとに、昭和38年から昭和59年まで約3500両近く作られた国鉄通勤型電車の代表的形式です。ここでは、ブタ鼻の2つライト、青色の阪和線風にしてあります。関東ではほとんど絶滅しましたが、関西ではどっこい生き残って、JRW各線で運用されています。しかも、ほとんどが延命のための体質改善がなされています。原型の103系は少なくなっています。

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▼続いては、201系です。昭和54年に登場し、国鉄として初めてサイリスタチョッパ制御を採用した省エネ電車でしたが、建造費がバカ高いので国鉄の経営状況をさらに悪化させてしまいました。ここでは、東海道・山陽緩行線風のJRWの体質改善車です。中央線ではオレンジの201系があとしばらくで引退とのことです。

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▼昭和60年に登場した205系です。国鉄最後に登場し、その後JR発足後も作られていきました。メンテナンスを簡素化するため、車体はステンレスになり、台車も軽量化されてボルスタレスとなりました。ここでは、東海道・山陽緩行線から移ってきた阪和線風の205系としています。

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▼最後は、E233系です。JREでは、平成12年から山手線などでE231系を投入していきましたが、その改良型として平成18年に登場しました。ここでは、中央線仕様の増結4両編成です。

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▼カトーの解説によると、「故障に強い車両」、「人に優しい車両」、「情報案内や車両性能の向上」、「車体強度の向上」をコンセプトに開発、機器類や保守装置の二重系化・予備パンタグラフの搭載・電動車比率のアップがなされており、万が一不具合が発生した場合にでも、輸送障害につながらないようにバックアップ可能なシステムとなっているそうです。

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▼確かにパンタが2機搭載。シングルパンタグラフです。完成品はやはりいいですね。自分でプラキットを組み立てるのとは違って、精巧で緻密な出来です。

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▼戦後の通勤型電車のフォルムを見ていくと、やはり、どんどん進化がなされていることがわかりますね。それと同時に目にみえないところで、技術の進化もすさまじいものがあります。大量生産に適する規格の統一、省エネのための軽量化、メンテナンスの簡素化のためのステンレス化など。

▼しかし、形がシンプルになって、塗装もステンレスによってバリエーションが少なくなって、個性や面白みに欠けるように感じてしまいます。そのあたりは進化の犠牲なのかなぁと思ってしまいます。

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N700系になにが起こったのか?

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▼昨夜、のぞみ56号が走行中に、異音がするとともに白煙が一部の車内充満し、新神戸駅で運転を中止しました。

▼報道によると、「車輪内側にあるアルミ製ギアケースが破損し、漏れた潤滑油が霧状になって空調から車内に吸い込まれたものという。ギアケースは動力を車軸に伝える歯車(ギア)を覆うカバーで、幅12.5センチ、長さ18.5センチにわたり欠落し、さらに約36センチもの亀裂が入っていた」(朝日新聞2010年3月4日)とのことです。

▼JRWのプレス資料によると次のとおりです。

平成22年3月3日午後8時40分頃、西明石~新神戸駅間を走行中に車掌から「車内巡回中に12号車(指定席)の車内で煙が発生しているため、新神戸駅で確認する」との連絡が東京指令所に入りました。
 その後、新神戸駅に停車した際、車掌と消防係員が床下の点検を行ったところ、12号車の台車の一部から油漏れが発生しているのを認めました。このため、当該電車は新神戸駅で前途の運転を取りやめることとし、ご乗車のお客さまには降車いただきました。

※油漏れが発生した台車は、車両に2つ付いているうちの東京方のものです。

※台車のうち破損した部品は、歯車箱(ギアケース)というモータの動力を車軸に伝達する歯車(ギア)を格納するケースでアルミ製です。

▼台車のモーターの動力を車軸に伝えるギヤケースの破損とはどういうことでしょう。アルミ製のケースそのものに欠陥があったのか、それとも、ギヤケース内部で何か不具合が生じたのか。

▼今回の事故発生は、最新のN700系で起こったので、ショックが大きいのではないでしょうか。ギアケースが破損することは極めてまれなことのようです。

▼ギヤケースの破損で、漏れた潤滑油が霧状になって室内に流入したので、火災の危険もあったかもしれません。

▼N700系が導入されたのは、2007年夏からですから、導入初期に起こる不具合といえばそうかもしれませんが、3年も経っています。ちょっと、心配ではあります。

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▼これから、徹底的に原因究明が行われるのでしょうし、事故を起したのと同型の車両の緊急点検も実施されることでしょう。

▼時速300キロで走行する新幹線。日本の大動脈の東海道・山陽新幹線を走る最速「のぞみ」として運用されるN700系。影響が大きいので、一刻も早く、事故の究明が行われることが望まれますね。

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