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プリウスの不具合と電車のブレーキ操作

▼トヨタの新型プリウスのブレーキに不具合があるとの報道が流れています。

▼朝日新聞によると、「多くは、滑りやすい路面を低速で走行中、1秒前後、ブレーキが利かなくなるというもので、トヨタの調査では、車輪がロックしてハンドル操作が不能にならないようにするアンチロック・ブレーキ・システム(ABS)の制御ソフトの問題という。」(2010年2月5日・アサヒコム)

▼産経新聞によると、「不具合は低速走行時に油圧ブレーキと回生ブレーキの切り替えが十分作動しない現象が起きるもの」とのこと(2010年2月4日・産経ニュース)

▼豊田社長の挨拶では、「昨日ご報告申し上げましたとおり、プリウスについてですが、現在新車として販売させていただいております車両については、既に改善が実施されております。
 これまでにご購入いただいた車両につきましては、現在できるかぎり早く対応できる方法を検討するよう社内に指示しております。
 今後の対応につきましては、決まり次第、順次ご報告させていただきます。」(2010年2月5日)とだけホームページに掲載されています。

▼トヨタからの詳しい情報はまだ、ホームページには出ていません。社長のコメントのみです。今後どのように対応がなされるのか、ちょっとわかりづらいです。

▼厳しい経済状況の中で、国内自動車産業で一人勝ちだったプリウスですが、ここへきて失速するかもしれません。

▼ところで、プリウスはハイブリッド車なので、高速時からのブレーキングは回生ブレーキで、低速時には油圧ブレーキが使われていると思われます。

▼エンジン車であれば、油圧ブレーキで減速したときのエネルギーは、エンジンブレーキとして減速されるだけで、ほとんど利用していませんでしたが、ハイブリッド車では回生ブレーキを使って、そのエネルギーを電気に換え、蓄電池に貯めて、走行に使うことにしています。

▼鉄道でも、同様に、過去の電車では、ブレーキングで生じたエネルギーは抵抗器で熱に変換して捨てていましたが、インバータ車では、回生ブレーキを使って、このエネルギーを電気に換え、架線に戻して、電気を再利用しています。

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クモハ12形の抵抗器

▼その際、低速になるとどうしても回生ブレーキが利かなく瞬間が来ます。そこでは、空気ブレーキに切り換わるのですが、その間合いがなかなか微妙です。

▼電気制御から空気制御に移って、急に空制を利かすと、ガクンと衝撃が生じ、乗り心地が悪くなりますし、電制だけに頼っていると、停止位置で停めることができなくなるなど、電車の運転士さんの技量が試されるようです。

090120_022_2
近鉄5800系インバータ制御器

▼プリウスも同様に、電制と油圧制御との間合いの微妙な瞬間をいかに制御できるかどうかにかかっているでしょうが、電車のように職人技に頼るのは難しいそうです。

▼しかし、メーカーは、ブレーキの不具合があるのなら、それを直すことはとても大事なことですが、ハイブリッド車の特徴をドライバーにも十分理解してもらうことが必要かもしれませんね。ブレーキングのコツがいることを知ることも大切かも知れません。

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コメント

プリウスの件の原因は詳しくは知りませんが、
回生を欲張りすぎたのが原因なら、
多少カタログの燃費の数値を落としてでも、
機械ブレーキへの切り替えを早めて
操作上の違和感を解消すべきでしょう。
それで事故も発生している可能性があるというのに、
「感覚の問題で私どもは不具合とは認識していない」
とは、あきれてものも言えない。
マンマシンインタフェースに対する認識がその程度とは、
世界一の自動車メーカーが聞いてあきれる。

投稿: るーと | 2010年2月 7日 (日) 00時27分

るーとさん。

なかなか、手厳しいご意見ですね。

昔は、車の癖はある程度、
乗る人間が斟酌して乗りこなして
いたように思います。

確かに、何らかの欠陥があるなら
それは改善が必要ですが、
そうでないものだとしたら、
運転する側にも
それなりの技がいるのでは・・・
そんなふうに思いました。

投稿: kumoha313 | 2010年2月 7日 (日) 01時32分

個人的には、
機構上の欠陥ではありませんが、
動作の設定が不適切であったと考えています。

トヨタ的には、
「意図してそういう設定にしたのだから、
 それは欠陥やミスではない。
 そのタイムラグを空走ととらえるかどうかは個人の感覚である。」
ということなのでしょうが、
その”空走”のために事故が生じている以上、
事故を起こした人たちの供述が虚偽でなければ、
やはりそれは、クルマとしては欠陥車でしょう。

個人的には、今回の件は、
フロアマットの1件よりもよっぽどたちが悪いと考えています。
ま、既に対策が確立済みで、
新車については先月生産分から改良されてるのが
救いではありますが。

スキルのハナシはわからなくもないですが、
今の時代、GT-Rやランエボならともかく、
国産車売上NO.1のプリウスでそれはやはりまずいでしょう。

投稿: るーと | 2010年2月 7日 (日) 02時19分

るーとさん。

自分でプリウスを運転して
不具合を確かめたわけではないので、
なにがどうなのかは明確ではないですが、
この空走は欠陥なのかなぁ・・・

とうとう、国内でも
この不具合に対して
正式なリコールとなるようです。

投稿: kumoha313 | 2010年2月 7日 (日) 08時36分

ざっと記事をななめ読みした印象では、
量産前の寒冷地テストコースや公道での走り込みが
不足していたのではないかと。

通常、新型車開発時には、実車でテストコースや公道を走り込み、設計どおりに動いているか、トラブルが発生しないか確認し、
発見した不具合について量産までに修正するのですが、
どうやら今回の事象は不幸にして走行試験では発見できなかった(おそらく事象自体が発生しなかった)ようですね。
もしテスト走行時に発生しており、
この事象について量産前に認識していれば、
そこはやはりトヨタのことですから、
ちゃんと修正して量産体制に入ったものと思われます。

投稿: るーと | 2010年2月 7日 (日) 09時34分

るーとさん。

そうですか。
なかなか難しい事象だったのでしょうか。
テストを慎重に繰り返しても
発売前にチェックできない事象が
あるんですね。

今回の事象については、
十分リコールなどで
対応してほしいものです。

投稿: kumoha313 | 2010年2月 7日 (日) 09時56分

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